博多で今年8月に開業した2つの注目施設を見てきた。1つ目は、博多駅近くに2026年8月7日に開園した「明治公園」。公園を回遊する立体園路と地上4階建ての店舗棟から成る。福岡市の公募設置管理制度(Park-PFI)を活用した事業で、東京建物を代表企業とするコンソーシアムが再整備し、運営する。
設計は梓設計で、藤本壮介建築設計事務所がデザイン監修を担当した。





福岡市が進める「博多コネクティッド」(対象エリアは博多駅から半径約500m圏内)の1つ。今年7月21日には博多駅側の隣地に、やはり博多コネクティッドの1つとして「西日本シティビル」が開業した。

もともとここには公園があり、地下1階の駐輪場も以前のまま残されている。中央の広場(野々にわ)も駐輪場の「屋上緑化」だ。


以下、東京建物のプレスリリース(8月7日付け)から引用(太字部)。
●「明治公園」概要
所在地:福岡市博多区博多駅前三丁目24番3号(住居表示)
敷地面積:約3,572㎡
構造・規模:店舗棟:鉄骨造地上4階建、立体園路:鉄骨造2層
延床面積:約1,588㎡
デザイン監修:藤本壮介建築設計事務所
設計:梓設計
ランドスケープ設計:ランドスケープむら
ランドスケープ施工:木下緑化建設
開園日:2026年8月7日
開園時間:24時間 ※立体園路および店舗棟は0:00~5:30の間閉鎖します。※各店舗の営業時間は店舗により異なります。詳細は各店舗の公式サイト・SNS等をご確認ください。
公式サイト:https://meiji-park.jp/
「博多コネクティッド」によって発展が続く博多駅前エリアにおいて、新たな公園の整備・管理運営を行うものです。総合デザイン監修は太宰府天満宮仮殿の設計や2025年大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーを務めた藤本壮介氏が監修し、店舗棟と接続する立体園路や豊かな緑化空間に囲まれた5つの広場など新たな体験価値を提供します。また、公園内の店舗棟では地元福岡の飲食店を中心に東京建物が運営する都市型スパ「TOTOPA」の九州初出店店舗など計7店舗が出店し、周辺施設とのにぎわいの連続性を創出します。

●藤本氏コメント
建築と公園を結び合わせ、人の活動が立体的に展開する場所を目指してデザインしました。段々状のテラスを持つ建築と、グリーンの中をめぐる立体園路が繋がることで、建築でもあり、ランドスケープでもあり、公園でもあり、道でもあるような、様々な意味合いを持つ都市の公園となっています。緑の中を抜ける立体園路やテラスで佇んでみたり、中央の芝生広場や木陰で憩うなど、様々な景色に出会える都心のグリーンオアシスで、思い思いの豊かな時間をお過ごしください。

●公園の特徴
テラス付きの店舗棟や立体園路により公園を立体化することで、来園者に新たな体験価値を提供するとともに、都心部において希少な約1,400㎡の緑化空間を創出します。公園内には約160本の樹木や草花など地域の生態系に配慮した在来種を中心に植栽し、四季の移ろいを感じられる豊かな自然環境を整備しています。
立体園路
店舗棟の屋外階段と一体となった総距離226mの立体園路上には足の不自由な方の利用を考慮したインクルーシブな設計としており、園内の回遊体験を実現します。また、園路下の日陰空間は夏場には公園の暑熱対策としても機能します。

5つの広場
店舗利用者以外も利用できる屋上空間「空のにわ」や、立体園路で囲まれた芝生空間「野々にわ」など、機能の異なる「5つの広場」を整備し、公園利用者のさまざまなライフスタイルに対応します。








店舗棟
店舗棟では福岡の飲食店を中心に都市型スパ「TOTOPA」など計7店舗が出店します。また、上りたくなる屋外階段、居心地の良いテラス、行ってみたくなる屋上広場など、店舗利用者のみならず誰もが楽しめるオープンスペースを備えた立体的かつ複合的な魅力あふれる空間デザインにより、周辺施設と一体となったにぎわいの連続性を生み出します。
店舗棟の1階には、 ベーカリー&パンビストロ「Land Bageri(ランド バゲリ)」がオープンした。昼はベーカリー、夜はパンビストロとして営業する。土や石、植物といった自然素材を用いた店舗の設計・デザインは、福岡の建築家、佐々木慧氏率いるaxonometric(アクソノメトリック)が担当した。



公園については事前に公表されていたイメージ図(こちら)と比べると、「あれ、緑が少ない?」と思ってしまったが、4~5年もすれば、イメージ図のような森になるのだろう。振り返れば、いまや博多の屋上緑化のシンボルとなった「アクロス福岡」も完成直後(1995年)には「あれ、この程度?」という感じだった。


ちなみに東京建物は「Park-PFI」事業に力を入れており、2023年に都立公園として初のPark-PFI事業となる「都立明治公園」(国立競技場に隣接)を開園し、2025年の年間来園者数は290万人を突破したという。(宮沢洋)
後編はこちら↓(2026年8月25日公開予定)。
