寺田倉庫が運営する「WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)」(東京・天王洲アイル)で2026年4月21日から「波板と珊瑚礁──建築を遠くに投げる八の実践」が始まる。4月20日に行われた内覧会に行ってきた。最近ではあまり見なかったタイプの「どう見るかを自分で考えさせる」建築展だ。会期は9月13日まで。

このBUNGA NETは「一般の人でもわかりやすく読める」をモットーとしている。建築物であっても、建築展であっても、筆者の見方や感じ方を記事内に明示することで、それを1つのサンプルとして自分の見方の発見を促しているつもりだ。だが、それによる弊害があることも重々承知している。本来であればその人がたどりついたかもしれない“全く別の思考”の道筋を最初から潰してしまうことになるからだ。この展覧会はおそらく、見た人がゼロからさまざまに意味を考えることを意図している。なので、個人的にいろいろ感じたことはあるものの、今回はプレスリリースのコピペでお伝えする(太字部)。
WHAT MUSEUMの建築倉庫では、これまで建築家や設計事務所から預かった模型を保管・展示し、模型を通して建築文化を発信してきました。本展では、建築家の思考や哲学を表現するメディアとしての「模型」に焦点を当て、国内外で活躍する新進気鋭の建築家8組が本展のために制作した模型を展示します。言葉や図面では捉えきれない建築家それぞれの思考を、空間的・身体的に体感できる建築展です。(中略)

◆新進気鋭の建築家8組による、本展のための新作模型
参加建築家は、ALTEMY、Office Yuasa、ガラージュ、GROUP、DOMINO ARCHITECTS、畠山鉄生+吉野太基+アーキペラゴアーキテクツスタジオ、平野利樹、RUI Architectsの8組です。いずれも現在進行形の社会のなかで、「建築とは何か」という問いに向き合いながら活動を続けてきた建築家たちで、本展のために新たな模型を制作します。会場には全周約12mの模型をはじめ、鑑賞者が空間に入り込んで観察できるものや、直接手に取ることのできるものなどが並びます。スケールや形式の異なる模型を通して、建築家ごとの思考のかたちに触れることができます。
◆変化する社会と、建築の思考
情報技術の進展や、災害、パンデミック、気候変動などを背景に、社会の前提は大きく揺れ動いています。建築の分野でも、目の前の課題への即応が求められる一方で、時間や場所を超えた長期的な視点で構想する重要性が改めて問われています。

本展のタイトルにある「波板と珊瑚礁」は、身近で人工的な建築素材と、長い時間をかけて形成される自然の構造物という、性質の異なる二つの存在を示す言葉です。それぞれの時間やスケール、生成の速度が交差しながら共存する状態を表しています。本展では、身近な素材や構造物を手がかりに、広い視野で建築を捉え直す建築家たちの試みを、模型を通して紹介します。模型というメディアを介して彼らの思考と想像力に触れることで、建築家が社会や環境とどのように向き合っているのかを体感的に知ることができます。
【出展建築家・展示作品について】 ※展示の番号順・敬称略
1.RUI Architects 「Prop」


2.DOMINO ARCHITECTS 「PULP FICTION (jetway)」


3.GROUP 「都市と眠り」


4.Office Yuasa 「闇、遅れた微光」


5.畠山鉄生+吉野太基+アーキペラゴアーキテクツスタジオ 「What is ○△□ ?」


6.ガラージュ 「ほどかれた結界」


7.ALTEMY 「往還する身体」


8.平野利樹 「東京箱庭計画」


余談だが、8番の平野利樹氏。8組の中でも際立ってアーチスト気質の人に見えたのだが、展示を見終わってから、以前、東大で隈研吾氏のサポートをしていたまじめそうな人だと気づいた(こちらの記事)。


自分がわかりやすく「隈氏の考えをサポートする人」とくくっていた人が、全く想像もしないような地平を目指していたことを知った。そういうふうに分類していたから、自分は5年ぶりに会ったのに気づかなかったのだ。そんな反省もあり、今回のリポートでは余計な分析・分類は自粛しようと思った次第である。ぜひ、現地でいろいろ考えていただきたい。(宮沢洋)
【開催概要】
タイトル:波板と珊瑚礁 ‐ 建築を遠くに投げる八の実践
会期:2026年4月21日(火)~2026年9月13日(日)
会場:WHAT MUSEUM(〒140-0002 東京都品川区東品川 2-6-10 寺田倉庫G号)
開館時間:火曜~日曜 11:00~18:00(最終入館17:00)
休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)※2026年5月4日(月・祝)、5月5日(火・祝)は開館
入場料:一般 1,500円、大学生/専門学生 800円、高校生以下 無料
※日時指定のオンラインチケットは200円引き(他割引との併用不可)
主催:WHAT MUSEUM
企画:WHAT MUSEUM 建築倉庫、SUNAKI
後援:品川区、品川区教育委員会
公式サイト:https://what.warehouseofart.org/exhibitions/corrugatedcoral

