週刊折り紙建築クイズ11:「無級建築士」を自称した反骨の建築家が設計したこの学校は?

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ヒント:設計者は、1960年代に『文藝春秋』の企画で日本を代表する10人の建築家に選出されました。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:八幡浜市立日土小学校
所在地:愛媛県八幡浜市日土町2-851
竣工年:1956年(昭和31年、中校舎)、1958年(昭和33年、東校舎 ※作品は東校舎を作りました)
設計者:松村正恒(八幡浜市役所土木課建設係)
規模など:木造、地上2階、延べ面765.24㎡(東校舎)

八幡浜市立日土小学校。左が中校舎、右が東校舎(写真提供:DOCOMOMO Japan)

建築のポイント:この建築は松村正恒が八幡浜市役所の職員時代に設計したものです。教室はクラスター型の配置として北側に中庭を配置することにより両面採光と通風が確保されています。また、南側の川に迫り出すベランダや階段が特徴的なものになっています。松村は独立後も「無級建築士」を名乗り、一地方都市の建築士としてモダニズムをけん引しました。

折り紙建築の制作ポイント:この作品は東校舎を作りました。南側の川に迫り出した図書室やバルコニー、宙に浮いたような階段の踊り場など特徴的な部分を表現しました。そこで学ぶ子どもたちの楽しそうな声が聞こえてきそうな校舎ができたと思います。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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