週刊折り紙建築クイズ21:白い円柱形のコアとたくさんの雨どいが特徴的なこの建築は?

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ヒント:この建築の建設前には、同じ敷地にアントニン・レーモンド設計によるリーダーズ・ダイジェスト社が建っていました。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:パレスサイド・ビルディング
所在地:東京都千代田区一ツ橋1-1-1
竣工年月:1966年(昭和41年)
設計者:林昌二/日建設計工務(現・日建設計)
規模など:鉄骨鉄筋コンクリート造、地下6階・地上9階・PH3階、延べ面積119,700㎡

(写真:磯達雄)

建築のポイント:この建築の設計は、林昌二をチーフとした設計チームで行われました。そのチームには三愛ドリームセンターを担当した主要メンバーが集められたそうです。高いレンタブル比を実現するために円形平面のダブル・コアというアイデアをひらめいたことが、この建築を魅力的なものに昇華させていくきっかけとなったそうです。

折り紙建築の制作ポイント:ファサードの表現では、ルーバーを省略し窓と竪樋を極端にデフォルメしたデザインとしました。また、細かなところでは建築外部に付属する交番を表現することで街並みとしての雰囲気を整えられたと思っています。※この作品は2018年に日建設計より依頼を受け木原隆明氏と共同制作したものです。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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