週刊折り紙建築クイズ24:旧山手通り沿いに立つ商業・文化・住宅が混在するこの建築“群”は?

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ヒント:設計者はプリツカー賞を受賞した建築家です。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:ヒルサイドテラス(A・B棟)
所在地:東京都渋谷区猿楽町29-18
竣工年:1969年(昭和44年)
設計者:槇文彦(槇総合計画事務所)
規模など:鉄筋コンクリート造、地下1階、地上3階、延べ面積1,849.0㎡

(写真:宮沢洋)

建築のポイント:建築家の槇文彦は代官山から旧山手通り沿いに、約30年・7期に分けて12棟もの建築群を設計しました。住居タイプはメゾネットからSOHOと時代のニーズと共に変遷しています。緩やかな傾斜地、湾曲した道路、古墳、樹木と建築群が織りなすヒューマンスケールで上品な景観は、集落のような全体性と多様性が地域景観を誘導しています。

折り紙建築の制作ポイント:ここでは第1期A・B棟をまとめて一つの作品としています。二つの建築がデッキ通路やサンクンガーデンで連続した空間を構成している様子を表現しました。

槇文彦氏は2024年6月6日に天寿を全うされ、お亡くなりになりました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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