週刊折り紙建築クイズ25:ポストモダンの先駆けと評される1辺8mの立方体のこの住宅は?

Pocket

ヒント:建物が三重の入れ子構造になっています。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:反住器
所在地:北海道釧路市富士見1-5-1
竣工年:1972年(昭和47年)
設計者:毛綱毅曠(毛綱モン太)
規模など:鉄筋コンクリート造 一部 鉄骨造・木造、地上3階、延べ面積104.84㎡

(写真提供:DOCOMOMO Japan)

建築のポイント:母親のために建てられた有名な住宅は世界に数多くありますが、日本においてはこの建築が一番有名かもしれません。毛綱毅曠が母の住まいとして設計したこの建築は、1辺8mの立方体で、外皮の中に4m立方の独立した部屋が配置され、さらにその中に1.5m立方の家具が納まり「三重入れ子」構造になっています。

折り紙建築の制作ポイント:三重の入れ子構造を表現するために「三つ折り」手法を採用しました。現在は見ることのできない1.5m立方の家具をも表し、「三重入れ子」構造が出来上がりました。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

連載のまとめページはこちら↓。