週刊折り紙建築クイズ26:メタボリズムの代表作として国内外に名をとどろかせたこの建築は?

Pocket

ヒント:取り替え可能とされたカプセルは、一度も取り換えられることなく解体されてしまいました。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:中銀カプセルタワービル
所在地:東京都中央区銀座八丁目
竣工年:1972年(昭和47年)
設計者:黒川紀章
規模など:鉄骨鉄筋コンクリート造 一部 鉄骨造、地上13階(A棟)・地上11階(B棟)地下1階、延べ面積3,091.23㎡

(写真:宮沢洋)

建築のポイント:メタボリズム思想を具現化した国際的に有名なこの建築は、黒川紀章により設計されたものです。階段や設備シャフトを備えた2本のコンクリートコアに合計140個のカプセルが固定されています。取り替え可能なこのカプセルは、50年を経て一度も取り換えられることなく、建築そのものが解体されてしまいました。ただし、いくつかのカプセルは解体時に保存展示用として取り外され、各地で展示されています。

折り紙建築の制作ポイント:今回の連載で低い棟を作りました。以前作ってあった高い棟と並べてやっとコンプリートできました。今回は実際にあった謎の飾り窓を再現しています。解体により謎のまま無くなってしまいましたが、作品の中で記憶にとどめたいと思います。(五十嵐暁浩)

(写真:宮沢洋)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

連載のまとめページはこちら↓。