週刊折り紙建築クイズ38:アンビルド建築でランキングをつくったら上位間違いなしのこの建築は?

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ヒント:戦後日本最注目のコンペは「師弟対決」としても話題を集めました。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:東京都新都庁舎指名設計競技 磯崎新案
所在地:東京都新宿区西新宿2-8-1
竣工年:1986年(昭和61年)(設計競技審査発表)
設計者:磯崎新
規模など:地上23階、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造。延べ面積:32万4961㎡

(イラスト:宮沢洋、書籍『画文でわかる建築超入門』より)

建築のポイント:この建築計画は、東京都新庁舎設計競技において磯崎新が提案したものです。他の設計案は当選案を含め全てが超高層建築を提案していましたが、磯崎新の案だけが高さを抑えたものでした。結果は師に軍配が上がる結果になりましたが、もし、この設計案が選ばれていたらどんな街が出来たのだろうと妄想してしまう人は多くいるだろうと思います。

折り紙建築の制作ポイント:建築本体はファサードの表現として格子状にエンボス加工することで上手くまとまりましたが、屋上に配置された「球体」「軸のずれた四角錐」「テンセグリティ構造らしき通信施設」の表現が設計の難易度を上げています。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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