週刊折り紙建築クイズ50:今年の大河ドラマにも登場するあの浮世絵画家の作品を展示するこの美術館は?

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ヒント:敷地がある界隈はその浮世絵画家の出身地で、江戸時代で言うところの下町です。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:すみだ北斎美術館
所在地:東京都墨田区亀沢2-7-2
竣工年: 2016年(平成28年)
設計者:妹島和世
階数:地下1階・地上4階
規模など:鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、延べ面積3278.9㎡

(写真:長井美暁)

建築のポイント:この美術館建築は妹島和世により設計されました。世界に誇る葛飾北斎の作品を集めたこの美術館は外観からはその様や雰囲気はまるでうかがえません。これは、展示物の保護のため自然光を建物に入れてはいけない。という設計条件があったようです。鏡面処理されたアルミパネルの外壁は柔らかく町を写しだし、風景に溶け込む効果を演出しています。

折り紙建築の制作ポイント:この作品では左側の斜めの壁は、折り紙建築のルールを逸脱していて一意に定まらないパーツになっています。正しい向きで開けば紙の自重で安定しますので、ギリギリ合格としました。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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