プロ競輪選手を育成している静岡・伊豆市の日本競輪選手養成所(JKA)で9月18日、「JKA次世代型総合トレーニングセンター」が着工した。設計は三菱地所設計。すでに本サイトでリポートしたように、JKAにはアントニン・レーモンドによる建築群が現存している(こちらの記事)。それらを“つなぐ”ように計画された新トレーニングセンターの完成イメージ図が、着工を機に公表された。
■JKA 次世代型総合トレーニングセンターについて
オリンピックの正式種目である日本発祥の「ケイリン」をはじめ、今日、国際的な競技の場で本 施設で学んだ競輪選手が活躍しています。日本競輪養成所は伊豆の地に1968年の開校以来、卒業生は一万人を超えています。
毎年選抜された候補生が、約11か月間かけて、現施設群の機能を最新の設備とより効果的な「トレーニング」だけではなく、休養を含めた「リカバリー」環境の両輪を訓練を行い、最大120名までのプロ育成が可能な建築となります。
既存のアントニンレーモンド氏設計の建築群を残しつつ、この建築で既存施設群をつぐことで、各建築がシームレスにつながり、各施設を往来する時間が節約された結果、訓練時間を新たに2週間生み出すことができました。
さらに、プロのアスリートを同時に約120人をも生み出す建築は、世界に類がない唯一無二のプログラムであり、その選手の訓練データを活用することで、さらに強い競輪選手生み出す、まさに次世代型トレーニングセンターとなります。
■計画概要
施設名称:(仮称)JKA 次世代型総合トレーニングセンター
計画地:静岡県伊豆市大野 1827(日本競輪選手養成所内)
事業者:公益財団法人 JKA
設計監理:株式会社三菱地所設計
施工:ピーエス・ナカノフドー建設工事共同企業体(株式会社ピーエス・コンストラクション、株式会社ナカノフドー建設)
敷地面積:270,026 ㎡
延床面積:約13,000 ㎡
構造/規模:S、一部 SRC・RC 造/地上 3 階
工期:2024年9月~2026年秋(予定)
プレスリリースには書かれていないが、設計の中心になっているのは、JKAに残るレーモンド建築群のことを教えてくれた三菱地所設計の須部恭浩フェローだ。見学記をまだ読んでいない方はぜひお読みいただきたい↓。すごいの一言! (宮沢洋)