週刊折り紙建築クイズ10:大きく波を打った屋根と折板構造の壁が生むリズミカルな影が目を引くこの建築は?

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ヒント:設計者は地元・福島県出身の建築家です。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:福島県教育会館
所在地:福島県福島市上浜町10-38
竣工年:1956年(昭和31年)
設計者:ミド同人(大高正人)
規模など:鉄筋コンクリート造、地上2階建て、延べ面積約2511㎡

(写真:宮沢洋)
(写真:宮沢洋)

建築ポイント:設計は建築家・前川國男がその設計スタッフと共に組織した「ミド同人」によるもので、大高正人が担当しました。特異な造形は単に意匠からだけではなく、環境、機能、コストを考慮した結果から導かれたのだそうです。2003年にはドコモモ100選に選ばれ、福島県を代表する建築の一つです。

折り紙建築の制作ポイント:折板構造の壁面は、貫かれている梁を切り抜き、谷折り部分を切り離すことによって、影がつくる壁面の表情を表現しました。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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