越境連載「クイズ名建築のつくり方」03:豊島美術館のドームはどうやってつくった?

 一般財団法人建設業振興基金が発行している月刊誌「建設業しんこう」の連載「クイズ 名建築のつくり方」(画・文:宮沢洋)の第3回が掲載された。ウェブ版は会員でなくても無料で読める。連載第3回は、水滴のような形の「豊島(てしま)美術館」。2010年、瀬戸内海の小さな島、豊島(香川県土庄町)に完成した。大空間の常識を覆す低いドーム屋根は、どのようにつくられたのか。

Q.のっぺりとした豊島美術館のドーム、その建設方法で正しいのはどれ?
(1)コンクリートドームを細かく分割して工場でつくり、現場でつなぎ合わせた
(2)コンクリートを打設する際、敷地に土を盛って山をつくり、型枠の代わりにした
(3)全体をFRP(繊維強化プラスチック)製の薄くて軽い膜でつくった

 答えと解説はこちら

東大工学部1号館に積水ハウスが新ラボ、隈研吾氏が内田祥三・祥哉父子の共作を再リノベ

 隈研吾氏は、「共感」と「先読み」の人である──。10月14日、「T-BOX」の報道内覧会に参加して、改めてそう思った。東京大学大学院工学系研究科と積水ハウスが、東京大学工学部1号館4階に開設した「国際建築教育拠点(SEKISUIHOUSE KUMA LAB)」の新研究施設「T-BOX」だ。東京大学特別教授である建築家の隈研吾氏を中心に研究活動を進める。つまりは、積水ハウスの寄付による産学共同ラボである。

(写真:特記を除き宮沢洋)
(写真:T-BOX)
会見(オンライン配信)で説明する積水ハウスの仲井嘉浩・代表取締役社長執行役員兼CEO

 プレスリリースではこう説明している。

 「国際建築教育拠点 SEKISUI HOUSE KUMA LAB」は、国際デザインスタジオ、デジタルファブリケーションセンター、デジタルアーカイブセンターの3つの活動を展開します。(中略)コンピュテーショナル・デザインやポストデジタル、アーバンデザイン、建築史学などの建築学の各領域における国際的な研究・教育拠点の確立を目指しながら、「未来の住まいのあり方」を探究します。

 「T-BOX 」は「国際建築教育拠点( SEKISUI HOUSE KUMA LAB )」 が東京大学内で運営するスペースの呼称です。 工作機械や複写機器の設備を備えた「T-BOX」は、学内からの利用者を広く受け入れ、東京大学のものづくり環境のハブとなることを目指します。

 
 デジタル技術にさほど詳しくない筆者は、リリースを読んでも、「ふーん、最新のDX研究施設ね」と、分かったような分からないような感じだ。けれども、隈氏の会見での説明を聞くと、なるほどそうか、と思わされた。

 「コロナ禍で住まいのあり方が大きく変わろうとしている。重要なのは、デジタルとリアルの世界をどうつなぐかだとみんなが考え始めた。建築学科はこれまでリアルなものづくりは深く研究してきたけれど、デジタルについてはまだまだ。つなぎ方をちゃんとしないと、リアルの世界はこれから大変なことになる。この場所をデジタルとリアルのつなぎ役にしていきたい」(隈氏)

 確かに、コロナ禍で誰もがうっすら感じている“建築の危機”とデジタル技術とを結び付けられると、それは重要だ、と思う。見事な「共感力」。

 会見後の内覧会で隈氏に、「この施設はいつごろから検討を?」と尋ねると、「3年くらい前かな。こういう施設が絶対に必要だと思って動いた」と隈氏。え、コロナ前から? しかも自分から仕掛けた、と。「本当はもっと早くできるはずだった。コロナで完成が延びた」とのこと。
  
 3年前といえば、国立競技場の建設が佳境であったころ。そんなときに、自分から動いてこの施設を実現するというのは神がかりな「先読み力」。未来予知は観客席のまだら模様だけではなかった!

師・内田祥哉氏のリノベのリノベ

 約180㎡の室内には、さまざまなマシンが並ぶ。以下、再びリリースより。

 T-BOX内に設置された CNC加工機、 3Dプリンタ、レーザー加工機などのデジタルファブリケーション設備は、建築学科内外からアクセスでき、デジタルテクノロジーについての高度な人材育成を目指します。  

左はラボ運営の中心となる平野利樹東京大学特任講師
(写真T-BOX)

 壁面に浮かぶ木の展示ボックスはいかにも隈氏らしいが、建築専門誌に「作品」として載るようなプロジェクトではない(たぶん)。

 それでも、隈氏は記事にしやすい話題の種を用意してくれている。

 「今回は、この場所の歴史を生かすことを重視した。ここはもともと屋外だった。あのスクラッチタイルは、内田祥三(よしかず、 1885~1972年)がデザインしたもの」(隈氏)

 東大工学部1号館は内田祥三が設計した“内田ゴシック”と呼ばれる校舎群の1つ。建築学科の拠点で、隈氏もここで学んだ。

 「それを内田祥哉(よしちか)先生(1925~2021年5月)がリノベーションして内部化し、図書館などとして使われていた。あの八角形の柱は内田先生が建てたもの。いいでしょう。あの柱は絶対に見せたかった」(隈氏)

廊下に置かれていた模型。T-BOXは赤丸部分

 なるほど、原設計者(内田祥三)の息子(内田祥哉)のリノベーションを、その教え子(隈研吾)が再リノベーションして、新たな形で歴史を伝える、と。これも見事な「共感力」。

 国際デザインスタジオでは、 KUMA LABディレクターのセン・クアン東京大学特任准教授と平野利樹東京大学特任講師が指導にあたる。

 隈氏の先読み力を信じるならば、この場所から建築の未来につながる何かが生まれるのだろう。いつか「コロナがあったから建築はこんなに魅力的なものに変わった」と言える日が来ることを願う。(宮沢洋)

拙著『隈研吾建築図鑑』が置かれていて、ちょっとうれしい! 『NA建築家シリーズ02 隈研吾』も前職時代に私がつくったもの

越境連載「イラスト名建築ぶらり旅」04:計算ずくのゆるり感、山縣有朋は名建築家? ──無鄰菴(むりんあん)

 「無鄰菴(むりんあん)の庭園を見ると、山縣有朋は優しい人だったということが分かります」。えっ、山縣有朋って、歴史の教科書で怖い顔をしているあの人? 「名建築ぶらり旅」なのに庭園?……と、今回も、並みの建築好きとは違う方向から切り込んできた案内役の西澤崇雄さん(日建設計ヘリテージビジネスラボ)。だからこの連載は楽しい。

(イラスト:宮沢洋)

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悲報(涙)池袋マルイの解体始まる、施工は清水建設、建て替え後はいまだ公表せず

 池袋駅の近くに昼食の弁当を買いに行ったら、8月末に閉館した「池袋マルイ」の1階東側(駅側)が白い仮囲いで覆われていた。ここ2~3日の間に設置されたようだ。近くまで行ってみると、解体着手を知らせる看板が掲げられていた。

(写真:宮沢洋、2021年10月8日撮影)
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安藤忠雄氏の建築画から現代アートへ、大林コレクションの変遷をWHAT MUSEUMで

 東京・天王洲のWHAT MUSEUMで、「安藤忠雄 描く」「都市と私のあいだ」「Self-History」という3つのテーマ展示による「大林コレクション展」が開催されている。会期は2022年2月13日まで。

大林コレクション展「安藤忠雄 描く」の会場入り口
Xavier Veilhan《Tadao Ando》 © Xavier Veilhan / ADAGP / JASPAR, 2021, photo by Keizo Kioku  

 共通タイトルに含まれる「大林」は、大林組の代表取締役会長である大林剛郎氏のこと。同氏は日本を代表するアートコレクターのひとりであり、公益財団法人大林財団の理事長であり、国際芸術祭「あいち2022」の組織委員会会長も務める。本展はそんな大林氏のコレクションを紹介するにあたり、3つのテーマに分けて展示を行い、コレクションの変遷がわかるようにしている。

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日曜コラム洋々亭36:NOIZによる東京海上リノベ提案に刺激を受け、勝手にリノベ対決(追記:建て替えはレンゾ・ピアノ)

 建築家の豊田啓介氏らが率いるNOIZが9月28日、東京海上日動ビル本館のリノベーション案を発表した(Tokio Marine Nichido Headquarters Building Renovation)。

左がNOIZによる提案(©noiz)。右は記事後半で述べる宮沢案(©宮沢洋)

 東京海上日動ビル本館は1974年竣工(当初名は東京海上ビルディング本館)。地下5階・地上25階建て、延べ面積6万2695㎡。前川國男の代表作にして、唯一の超高層ビルだ。

(写真:宮沢洋)

 NOIZの案は、クライアントから依頼を受けて提案したものではなく、超高層ビルの今後を世に問うために勝手に提案したもの。筆者はこのコラムで、「日本でこれほど巨大ビルがあっけなく壊されるのは、リノベーションの成功例がほとんどないからだと思う」「超高層も外装をやり替えてはいるが、『前とイメージが変わった』『改めて行ってみたい』というものはほとんど思い浮かばない」と指摘しており、NOIZの手弁当の提案には心から拍手を送りたい。

関連記事:日曜コラム洋々亭31:建築の寿命は何が決めるのか──前川國男、西沢文隆、丹下健三そして青木淳から考える

 まずは、NOIZによる解説文を引用しつつ、提案の主なビジュアルを見ていこう。

 東京海上日動ビル本館は東京の心臓部、皇居正面の角地に立地する、独特の美しさと歴史的な価値を兼ね備えた、東京を代表する超高層建築です。日本の近代建築のパイオニアであり、多くモダニズムの傑作を生み出した前川國男の設計によるこの建築は、日本では最初期の超高層ビルの一つです。設計当時周辺に高層建築が全くない中で、周囲に際立って高くそびえるその計画は皇居に対する不敬であるとの批判の的となり、工事開始の直前に計画高さの1/3が削減されるという特異な経緯でも知られています。近年の規制緩和で大手町や丸の内界隈の建築の高さや容積制限は大きく引き上げられ、現在では周辺の建物は東京海上日動ビルよりはるかに高く聳えるようになっています。

©noiz

 2021年、東京海上日動ビルの建物の解体と再開発による新築計画が発表されました。このような決定の背景には東京の超一等地にもかかわらず現状で容積や高さが十分に活用されておらず、機械や空調などの設備やセキュリティなども現代のビジネススタンダードに適合していないなど多くの要素があり、ビジネス視点での再開発という判断の正当性は十分に理解できます。

 今回の保存改修計画で重視したのは、オリジナルの美的および歴史的な価値を残すことはもちろん、この立地で建設可能な容積や高さも最大限に確保し、最新のオフィスビルの環境性能や機能性も新たに付加することで、文化財としての価値とビジネス価値、矛盾しがちな二つの要求をいずれも満たすという点です。

©noiz

 その実現のために導入したのが、既存のタワーを新しいガラスの外皮で「巻き取る」という手法です。伝統的な和菓子である葛饅頭の、透明な葛の外皮が濃厚な餡を包み込む構成のように、透明な新しい外皮が既存の重厚なタワーを包みこみ、新たな二重構造を構成することで次世代の要求に対応します。新しい外皮は遮熱や断熱、開放的な視界の確保など、基本的な性能や価値の向上を担うと同時に構造的な補強も行い、赤いレンガ色の既存タワーのデザインは、透明な外皮を通して、新しい質感を内堀越しの開けた都市景観上に浮かび上がらせます。付加された外皮により拡張された容積には、新しい機能をサポートする垂直動線や設備のコアが追加挿入され、さらに上部にはオリジナル案で計画されていた高さまで床の積み増しを行うことで、延床面積はほぼ3倍になります。

©noiz
©noiz

 内部空間にそのまま残される既存躯体の彫りの深い構成と仕上げが、均質で冗長になりがちなオフィススペースに独特のリズムと質感、歴史との接続の感覚、さらには利用者にプライドの感覚をももたらします。経済的にも機能的にも新しい価値を付加しながら古い構造を再価値化し、環境負荷を低減するこうしたアプローチは、アメリカやヨーロッパの大都市でも近年積極的に活用され、街に歴史の厚みと多様性をもたらし、新しい活性化に大きく寄与しています。日本でも法制度や不動産評価のしくみの改正により、今後は同様のアプローチが実践されていくべきです。

 今回NOIZとして提示している自主提案は、東京海上日動ビル単体の問題にはとどまりません。ここで提示されているのは、近年軒並み老朽化問題が顕在化しつつある、高度成長期の建築群一般に共通する問題で、その状況全体に対する一つのマニフェストでもあります。

©noiz

 それはすなわち、20世紀的なスクラップビルドを前提としたアプローチに代わる、次世代の社会的責任のあり方や姿勢に関するパラダイムシフトの可視化であり、建築設計者としての提案です。既存建築物の保存というと、いわゆる腰巻外壁保存方式以外の手法がなかなか提示されない現状において、建物の歴史的、文化的な誇りを維持しつつ、現代的な都市的プレゼンスを付与する具体的な可能性の提示を試みています。既に再建計画が公式に発表されている中で、東京海上日動ビル本館という社会遺産を保存することは、現実にはもう難しいかもしれません。それでもあえてこうした提案を社会へと投げかけることで、今後生じる類似したケースにおいて、より拡張的なアプローチと新しい可能性が考慮され、持続的な形で社会的な価値が増幅されるような開発の事例が、一つでも実現することを期待しています。

勝手に提案、「新館一体化増築案」

 私がNOIZの提案を見て強く惹かれたのは、既存の超高層の高さを伸ばして容積を増やすという点だ。日本は世界最高レベルの「超高層ビル解体技術」を持つがゆえに、地上何階建てであろうが、既存ビルをあっさり壊してしまう。しかし、21世紀になってそうした技術が普及する以前は、「超高層は壊せない」「一度建てたら未来永劫使い続けなければならない」という覚悟で設計していたはず。少なくとも前川國男だったらそう思っていたはずだ。その覚悟に報いたい。

右が新館(写真:宮沢洋)

 そしてもう1つ。私がこの話題に関する報道を見ていてずっと気持ち悪いと思っているのは、一緒に建て替えると公表されている新館については誰も話題にしないことだ(公式リリースはこちら)。新館は本館の隣に立っている薄茶色のビルだ。新館だから、当然、本館より新しい。調べてみると、新館は1986年竣工。地下4階・地上16階建て、延べ5万2620㎡の規模。設計は三菱地所。施工は本館と同じく竹中工務店だった。

 普通に考えると、新耐震でできた築35年のビルを壊す方がもったいないのではないか。「前川國男の設計だから」と、本館だけを残そうと言うロジックは、建築界でしか共有できない気がする。

 そこで、私は本館と新館を両方残して、上に増築する案を考えてみた。基本方針は下記。

・本館、新館とも既存ビルの主要部を残す。
・東京駅側の広場も極力残す。
・両ビルを掛け渡すように上部に増築。
・既存ビルの間の部分に強固な耐震補強を施す。
・増築した上部へのアプローチとして、シースルーのエレベーターシャフトを広場に落とす。

©宮沢洋
©宮沢洋
©宮沢洋

 どうでしょう。OMAっぽくて良くないですか?

 クライアント的には、「以前とガラッと変わった」という一新感が欲しいかもしれない。ならば、全面的な外壁修復を兼ねて、レンガタイルを白く塗ってしまっては。これは青木淳氏が設計した青森県立美術館のイメージ。設計はリノベーションの名手である青木氏にぜひお願いしたい。前川國男→丹下健三→磯崎新→青木淳と、ひまご弟子に当たるし。

©宮沢洋

 実際に設計したことのない人間が何言ってやがる、と思われるかもしれないが、私としてはこんな軽い感じでどんどん提案したら世の中の流れも少しずつ変わっていくのではないかと思うわけである。私の提案画像を使いたい方はどうぞ許可なく使ってください(©は入れてね)。私のビジュアルは、(NOIZの提案ビジュアルがすご過ぎるのでハードルを下げるため)あえて「30分制限」で描いてみたということを申し添えておく。(宮沢洋)

追記:記事を書いた後で知ったのだが、建て替え後の新ビルの設計は、レンゾ・ピアノ氏と三菱地所設計が担当するようである。「木造ハイブリッド構造による超高層オフィスビルをめざします」とのこと。リリースはこちら

建築旅解禁!クリアファイル片手に京都・岡崎巡りへ、本橋仁氏の濃厚解説にびっくり

 この記事(前田節全開の「モダン建築の京都」展が開幕、お宝を値踏みする骨董市のごとき建築展)の終わりでチラリと触れた「京都岡崎アーキテクチャマップ・クリアファイル」。いよいよ10月1日から県をまたぐ旅が解禁されるので、京都旅行のお伴として改めて推薦させていただきたい。

そうだ、京都行こう!(写真:宮沢洋)
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前田節全開の「モダン建築の京都」展が開幕、お宝を値踏みする骨董市のごとき建築展

 京都市京セラ美術館の開館1周年記念展「モダン建築の京都」が9月25日(土)から、同館の新館「東山キューブ 」で始まる。会期は12月26日(日)まで。建築好きのあなたは、この展覧会の企画者で同館キュレーター前田尚武氏(この人↓)のプロフィルを知ってから見た方がいい。

キュレーターの前田尚武氏。9月24日午後に行われた報道内覧会で撮影(写真:宮沢洋、以下も)

 以下、前田氏のプロフィルだ。

前田尚武:一級建築士/学芸員。京都市京セラ美術館企画推進ディレクター。
1970年東京生まれ。1994年早稲田大学大学院建築計画専攻修士課程修了。1998年森ビルに入社し「六本木ヒルズ」の設計に従事。2003年森美術館開館より同美術館にて主要な展覧会の展示デザイン、建築展企画、国内外の美術館・博物館のデザインやコンサルティング、都市再開発計画のパブリックアート企画などを手掛ける。企画した展覧会に「メタボリズムの未来都市展」(2011年)、「建築の日本展」(2018年)など。法政大学兼任講師、愛知県立芸術大学非常勤講師、環境芸術学会理事、クールジャパン協議会顧問。2019年より京都市美術館に移籍し、京都と東京を拠点に美術館・博物館の企画やデザインを中心に活動している。(株)ニューアートディフュージョン取締役。「現代美術館における建築展の企画・開催による建築文化の向上」に対して、2019年度日本建築学会文化賞受賞。

 私(宮沢)と前田氏は以前からの知り合いなので、氏ではなく「さん」にする。プロフィルを要約すると、前田さんは「設計ができるキュレーター」なのである。今回の展覧会も、会場構成者の名前がプレスリリースに見当たらなかったので、前田さんに尋ねると、「僕が図面引きました」とサラリと言う。なるほど、そうでなければ、こんな“骨董市”のような展示は難しい。展示品を収集しながら、頭の中で置き方をシミュレーションしているのだろう。前田さんは、建築学科出身であるが、アートにも詳しい。というか、関心が「建築」の枠に収まらない人だ。建築界の荒俣宏だと思ってほしい。

 開館1周年記念展が「建築展」。前田さんを知る人なら否応なく期待が高まる。展覧会のタイトルからして、前田さんらしいな、と思った。「モダン建築の京都」である。アカデミックな研究者であれば、「京都のモダン建築」だろう。そうではなく、「モダン建築あっての京都の文化ですよね」という力強い言い切り。これは、前田さんが森ビル時代に企画した「建築の日本展」(2018年)のときにも思ったことだ。建築の面白さを一般の人に伝えるには、そういう押しの強さ、広げ方が必要なのである。私も学ばねば…。

 展示内容も前田さんらしい。7セクション、36プロジェクト、資料数は400点以上。「ほとんど自分で交渉してお借りしました」という展示品の数々は、建築と結びついたあらゆる創造物の集積だ。「これが目玉です」と、一言では言いづらい。人によってツボが違うと思う。私がはまったのは、環境住宅の先駆けと言われる「聴竹居」(1928年、京都府大山崎町)の展示。

左手前が聴竹居の模型

 模型の近くに置かれたこの焼き物。何の関係が?と思って説明を読むと…。

 なんと、設計者の藤井厚ニの作品なのだ。藤井は、自ら焼き物の作品集をつくるほど、陶芸にのめり込んでいたのだという。だから何?と言われるかもしれないが、建築の面白さというのは、そういうところにどんどん広がっていくものなのである。たぶん、東京で開催する全国区の展覧会では、こういうのはやりにくい。近所にある「気になるあの建物」の謎を明かしていく感覚だ。本サイトの「池袋建築巡礼」に似ている。

 そうした大きさも密度も方向性もバラバラ、いや、「多様」な展示物を、どことなく京大工を感じさせる木材現しの展示台ですっきりと見せる。前田さんは、そもそもこの美術館が青木淳+西澤徹夫のリノベーションで生まれ変わる際にも、展示側の立場でいろいろと意見している。照明や間仕切りなどの効果的な使い方を知り尽くしているのだ。

 展示の中に、伊東忠太が設計した「祇園閣」(1927年、京都市祇園町)の展示があっった。これは実物が会期中に特別公開されるらしい。時折公開されている施設ではあるが、私はタイミングが合わず、まだ中を見たことがない。うーむ、もう一度、京都に行かなければ…。

■「モダン建築の京都」展と連動した歴史的建築物“秋の特別公開”/大雲院祇園閣(京都大倉別邸祇園閣)
期間:2021年11月19日(金)~2021 年12月6日(月)
料金:大人1000円/小学生500円(本展チケット呈示で大人 800 円/小学生 400 円) 主催:大雲院 祇園閣・公益社団法人京都市観光協会(DMO KYOTO) 協力:京都市京セラ美術館

 前田さんが中心となって仕込んだ関連イベントの数がすごい。祇園閣公開はほんの一部。一体、どれだけの交渉能力なのか。公式サイトでいろいろ調べてほしい。詳細は下記を。

 おっとその前に、私からも1つ宣伝。この展覧会を見に行ったら、会場出口にあるショップの左奥の方に、黄色っぽい商品を探してほしい。

企画展の動線でいうと、レジの直前、左奥の赤丸部分(2021年9月24日時点の状況)

 この展覧会に合わせて9月24日から発売となった「京都岡崎アーキテクチャマップ・クリアファイル」。以下が商品クレジット情報だ。

京都岡崎アーキテクチャマップ・クリアファイル/イラスト 宮沢洋/テキスト 本橋仁/協力 京都市京セラ美術館、京都市動物園、京都府立図書館、泉屋博古館、細見美術館、ロームシアター京都、、藤井容子/発行 アールプリュ/発行年 2021年9月

 そう、イラストを描いたのは私。書籍以外では初めての「商品」である。製作がギリギリ間に合って、本当に店頭に並んでいた(涙)。これについては、下記の続報で詳述する。(宮沢洋)

建築旅解禁!クリアファイル片手に京都・岡崎巡りへ、本橋仁氏の濃厚解説にびっくり

■展覧会概要
京都市京セラ美術館開館1周年記念展 モダン建築の京都
会期:2021年9月25日~2022年12月26日
会場:京都市京セラ美術館[ 新館 東山キューブ ](京都市左京区岡崎円勝寺町)
時間:10:00〜18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:料金:一般1900円、大学専門学生1400円、高校生900円、小中学生400円、未就学児無料
主催:モダン建築の京都展実行委員会(京都市、京都新聞、NHK京都放送局、KBS京都)
監修:石田潤一郎(京都工芸繊維大学名誉教授)
企画:前田尚武(京都市京セラ美術館 企画推進ディレクター)
アドバイザー:山形政昭(大阪芸術大学名誉教授)、中川 理(京都工芸繊維大学名誉教授)、田路貴浩(京都大学教授)、中嶋節子(京都大学教授)、 倉方俊輔(大阪市立大学教授)、河野良平(京都橘大学准教授)、笠原一人(京都工芸繊維大学助教)、 三宅拓也(京都工芸繊維大学助教)、石川祐一(京都市文化財保護課技師)
協賛:清水建設株式会社、日本管財株式会社、株式会社松村組  協力:株式会社キャパ
後援:観光庁、公益社団法人京都市観光協会、公益社団法人京都府観光連盟、 公益財団法人京都文化交流コンベンションビューロー、 公益社団法人日本建築家協会、一般社団法人日本建築学会、 公益社団法人日本建築士会連合会
公式サイト:https://kyotocity-kyocera.museum/exhibition/20210925-1226

速報!「村上春樹×隈研吾」早大ライブラリー、アコヤ材で再生した旧4号館はこんな普通の建物だった

 この話題は一般のメディアでも大々的に取り上げられると思うので、「隈研吾建築図鑑の執筆者」×「早大卒」である私(宮沢)だから書けることを中心にリポートする。本日(2021年9月22日)午後、報道会見が行われた「早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)」だ。

右がお披露目になった早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)。敷地は南東方向(写真右)に1層分下っている。早大OBとしてのうんちくを加えると、左奥の坪内博士記念演劇博物館(1928年)は建築家・今井兼次(1895~1987年)の設計。村上氏は学生時代、この演劇博物館に足しげく通い、資料の脚本を読みまくったという(写真:宮沢洋、以下も)

 会見には村上春樹氏、国際文学館を支援する柳井正氏(ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長)、建物の改修設計を担った隈研吾氏(建築家、本学特命教授)が出席した。柳井氏は今回の費用12億円を全額寄付した。柳井氏と村上氏は早大の同級生。

リアル村上春樹氏(中央)! その右が柳井氏と隈氏。この仕事やっててよかった!
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越境連載「建築シネドラ探訪」14:映画「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」、旧友のオスカー監督が見た遅咲きの巨匠

 「ビルバオの奇跡」という言葉をご存じだろうか。ビルバオはスペイン北部、バスク地方の小都市。1997年、この町に「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」が完成してから、観光客が急増。衰退していた都市が1つの建築をきっかけに再生したという話だ。この美術館の話を中心に、これを設計した建築家、フランク・ゲーリーの人間像を追ったドキュメンタリー映画が「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」である。

(イラスト:宮沢洋)

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建築の中心は前橋へ? 話題の白井屋ホテルに芦沢啓治氏設計のカフェが開店

 あの“裏通り”にこんな大行列ができるとは想像していなかった。ブルーボトルコーヒージャパン(東京都江東区)は9月17日、群馬県前橋市本町のブルーボトルコーヒーの新店舗「白井屋カフェ」を開業した。写真右手の緑の丘を見て、ここがどこかお分かりだろうか。そう、藤本壮介氏の大胆リノベーションで昨年12月にオープンした白井屋ホテルである。

(写真:宮沢洋)
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師・コルビュジエをしのぐスロープ空間に驚愕、坂倉準三展@日本橋・髙島屋史料館が開幕

 坂倉準三(1901~69年)が戦後復興期の日本で、最初に実現した本格的モダニズム建築は何?──と問われたら、模範解答は「神奈川県立近代美術館」(1951年、現・鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム、重要文化財)だろう。「パリ万博日本館」は戦前の1937年だし、日本ではないから、私でも「カマキン」と答える。しかし、これからは答えに迷う。もしかしたら、こっちの方がすごいかもしれない。今日、初めて知った「髙島屋和歌山支店」(1948年)である。

(会場写真:宮沢洋)
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日曜コラム洋々亭35:『ドムス』表紙で世界に羽ばたくANDOハンコ、今だから明かす似顔絵誕生秘話

 そろそろ答えを分かっていただける頃かなと思い、このネタを取り上げることにした。まずは、実物の写真を。

(写真:宮沢洋、特記を除く)

 自分で勝手につくったサンプルではない。正真正銘、イタリア『ドムス』の背表紙である。

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越境連載「建築シネドラ探訪」13:本田翼・福士蒼汰の高校生役に共感。「恋仲」は地に足の着いた建築ドラマ?

 この記事の掲載がいつになるかは分からないが、ドラマ「恋仲」を筆者が見返しているのは、夏の終わりである。舞台が「夏の終わり」の青春恋愛ドラマだからだ。毎回のように「花火」のシーンがある。一方で、このドラマは、主人公の青年(福士蒼汰)が「スター建築家」ではなく「普通の建築設計者」の道を選ぶ過程を描く“青春建築ドラマ”でもある。

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日曜コラム洋々亭34:五輪開会式の残念さと、代々木競技場世界遺産推進会見での“難問”

 9月2日(木)の午後に、「第1回国立代々木競技場世界遺産登録推進シンポジウム~国立代々木競技場を世界遺産へ~隈研吾プレスカンファレンス」に行ってきた。

プレスカンファレンスは 9月2日12:30~13:00の30分間、六本木アカデミーヒルズ カンファレンスルーム(六本木ヒルズ森タワー49階)で行われた。左が隈研吾氏、右は山名善之・東京理科大学教授
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大成に受け継がれる円形校舎のDNA? 松山市の愛光学園に中高“8の字交(校)舎”が完成

 愛媛県松山市にある中高一貫の私立校、愛光学園は、中国・四国地方ではトップクラスの進学校だ。ミッションスクールとして1953年に創設され、東京大学や国公立大学医学部の合格者を多数輩出。灘(神戸市)やラ・サール(鹿児島市)とともに「西の御三家」とも称される……と、今さら大学受験に興味はない筆者であるが、そんな進学校にユニークな校舎が完成したと聞いて見に行ってきた。

ドローンを飛ばさずにこんな写真が撮れた! 晴れ男の本領発揮(写真:宮沢洋、以下も)
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池袋マルイ「最後の日」写真ルポ、老朽化のため建て替えとの報

 2021年8月29日(日)、池袋マルイが44年の歴史に幕を下ろした。

(写真:宮沢洋)

 建物の正式名称は「池袋西口共同ビル」。竣工年は1977年。鉄骨鉄筋コンクリート造、地下3階・地上8階。延べ面積:3万459m2(竣工時)。建設主は勧業不動産、陽光、日新。設計者は石本建築事務所。施工者は大林・間・大成共同企業体。そうした情報を調べるまでの苦労は下記の記事をご覧いただきたい。

池袋建築巡礼08:今夏で閉館の「池袋マルイ」、毎日見ても飽きない「白メシ建築」の謎を追う

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池袋建築巡礼11:直径45mの見えない球体? バブル期USBへの熱き挑戦を「フラグメント・ビル」に読む

 「USB」という略語をご存じだろうか。いや、パソコンの横に差し込むあれ(Universal Serial Bus)ではない。私(宮沢)が建築雑誌「日経アーキテクチュア」に配属された1990年ごろ、編集部では、「USB」=「アーバンスモールビル」を意味していた。都市部に立つ小規模なオフィスビルや商業ビルである。今回は、池袋西口にあるこの建築↓を通して、バブル期の若手建築家たちが、いかにUSBにエネルギーを注いでいたかについて書きたい。

(写真:宮沢洋)
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中銀カプセルタワービル解体へ、メディアが取り上げない「3つのこと」

 このところ、「中銀カプセルタワービル」(設計:黒川紀章、1972年竣工)が相次いでメディアに取り上げられている。去る土曜日(8月21日)には、22時からテレビ東京で放送された「新・美の巨人たち」で取り上げられた。最近の状況についてはこの記事が詳しい(「中銀カプセルタワービル」2022年に取り壊しへ。カプセルユニット保存へ向けて挑戦はじまる/suumoジャーナル)。

7月に撮影した中銀カプセルタワービル。南側の角からの見上げ(写真:宮沢洋)
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神戸にデジタル演出の新感覚水族館、外観はアナログ感あふれる“地層”洗い出し

 日本人は世界でも指折りの“水族館好き”の国民である。水族館の定義が様々で所説あるようだが、「人口1人当たり比では日本が世界一」とする報告もある。筆者も水族館、大好きである。神戸に「新感覚の水族館」が完成間近と耳にし、嬉々として現場を見に行った。

完成間近の全景(写真:特記以外は宮沢洋)
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越境連載「クイズ名建築のつくり方」02:代々木競技場で「使っていない」技術はどれ?

一般財団法人建設業振興基金が発行している月刊誌「建設業しんこう」の連載「クイズ 名建築のつくり方」(画・文:宮沢洋)の第2回が掲載された。ウェブ版は会員でなくても無料で読める。連載第2回は、「国立代々木競技場 第一体育館」の後編。この建築の根幹ともいえる大屋根の施工方法は、着工段階では完全に解決できていなかった。設計者と施工者が一丸となり、理想の曲面を実現する新技術を開発していった。

Q.国立代々木競技場 第一体育館の大屋根で「使っていない」技術はどれ?
(1)世界初の本格的免震構造
(2)建築では前例のない鋳鋼の構造部材
(3)吊り材に鉄骨を用いた吊り構造

答えと解説はこちらへ。

日曜コラム洋々亭33:「美の巨人・葛西臨海水族園」は見応え大、20年で建築ネタがこんなに増えた!

 昨晩(2021年8月14日)22時からテレビ東京で放送された「新・美の巨人たち」をご覧になっただろうか。取り上げられたのは建て替え・活用議論の渦中にある「東京都葛西臨海水族園」(設計:谷口吉生、1989年)だ。

これは番組からではなく宮沢の撮影(以下も)
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乾久美子事務所がサイトをリニューアル、乾画伯の漫画がうま過ぎ!

 先ほど、建築家の乾久美子さんから「Webサイトリニューアルのお知らせ」というメールが届いた。設計事務所からそんなメールは珍しい。どれどれ、と覗いて見ると、もうこれは書かずにはいられない素晴らしさ。

リニューアル された乾久美子建築設計事務所のサイトからキャプチャー(以下同)
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コロナ夏の必見展06:あの建築家にも影響、「サーリネン(父)展」@パナ汐留美術館で知る北欧建築の奥深さ

 東京・汐留のパナソニック汐留美術館で、「サーリネンとフィンランドの美しい建築」展が開催されている。「サーリネン」というのは、丹下健三のライバル的存在として知られるエーロ・サーリネン(1910~1961年)ではなく、父親のエリエル・サーリネン(1873~1950年)の方である。なんとまた、ニッチなテーマ……と思ったのだが、これが実に面白い展覧会であった。

(写真:長井美暁、以下も)
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コロナ夏の必見展05:「隈さんは誤解されている」と企画者の保坂健二朗氏、1年待ちの「隈研吾展」9月26日まで

この記事を見逃した人のために、「コロナ夏の必見展05」として再公開する。初出は2021年6月17日。

 本来であれば、1年前の2020年7月~10月に開催される予定だった東京国立近代美術館の「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」が、明日、6月18日(金)から始まる。会期は9月26日まで。本日午前中に内覧会が開催された。

会場の東京国立近代美術館。建物は谷口吉郎の設計で1952年竣工。1階の大会場で建築家の個展が開催されるのは、約70年の歴史のなかで初めて(写真:宮沢洋、以下特記以外はすべて)
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コロナ夏の必見展04:「北斎づくし」@東京ミッドタウン、田根剛氏が「づくし」の会場デザイン

 “前代未聞”の北斎展が、2021年夏開催──と、今年の早い時期からすごい煽り文句で宣伝されていた葛飾北斎生誕260年記念企画・特別展「北斎づくし」が、7月22日(木)から東京ミッドタウン・ホールで始まった。

(写真:宮沢洋)
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越境連載「イラスト名建築ぶらり旅」03:祝・重要文化財指定!魯山人ゆかりの味をモダン料亭で──八勝館

 「きっかけは、そちらにいらっしゃるニシザワさんですよ」。女将(おかみ)さんの言葉に、目の前にいるニシザワさんを二度見してしまった。思わず懐石料理を食べる手が止まる。えっ?この連載の案内役である西澤崇雄さん(日建設計 ヘリテージビジネスラボ)が、今回のキーマン?

 歴史的建物とともに暮らす豊かなライフスタイルを伝える「イラスト名建築ぶらり旅」。3回目の今回は、昨年(2020年)、戦後建築としては5番目の重要文化財に指定された料亭「八勝館(はっしょうかん)」を訪ねた。

(イラスト:宮沢洋)

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コロナ夏の必見展03:建築みやげで世界を巡る、掌(てのひら)の建築展@大阪市立住まいのミュージアム

 「建築好き」にお薦めするこの夏の展覧会。第3回は、7月10日から大阪市立住まいのミュージアムで開催されている「掌(てのひら)の建築展」だ。「出張のついでに見に行きます」と伝えたら、なんと監修者のお2人が出迎えてくれた。建築史家の橋爪紳也氏と建築家の遠藤秀平氏である。贅沢!

企画者の2人。建築史家の橋爪紳也氏(右)と建築家の遠藤秀平氏 (左)(写真:宮沢洋、以下も)
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コロナ夏の必見展02:発掘系「アンサンブル・スタジオ展」に続き、ギャラ間は超メジャー「SANAA展」を正式発表!

 以前、「ギャラ間は建築関係者にとって『光』である」と書いた(今年1月のこの記事→ギャラリー・間が約1年ぶりに再開、中川エリカ展に見る「おおらかな細かさ」)。ギャラ間とは東京・乃木坂の「TOTOギャラリー・間(ま)」のこと。入場無料でこういう質の高いミュージアムを長年、運営しているTOTOは本当に偉いと思う。

現在開催中の「アンサンブル・スタジオ展 」(写真:宮沢洋)
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