取材期間1年半の『誰も知らない日建設計』発刊、著者の想いを凝縮した「あとがき」を公開

「あとがき」から本を読むという人は多いかもしれない。筆者もその1人だ。あとがきには、つくり手の想いが凝縮される。拙著『誰も知らない日建設計』(日本経済新聞出版、11月19日発刊)の発刊を記念して、同書のあとがきを掲載する。(宮沢洋)

日本経済新聞11月24日付朝刊1面掲載、『誰も知らない日建設計』の広告。小さいけれど、日経本誌はちょっとうれしい
表紙と中身の一部
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越境連載@JBpress「誰も知らない日建設計」:東京タワー、東京ドーム、東京スカイツリー、共通点は何?

 近刊『誰も知らない日建設計』(宮沢洋著)の発刊を記念して、ビジネスサイトの「JBpress」にて、宮沢による全3回の短期連載が始まった。

「日建設計」という会社は、一般の人にはほとんど知られていないだろう。同社は、建築設計分野では世界最大級の設計会社だ。書籍『誰も知らない日建設計』を執筆した元建築雑誌記者の宮沢洋氏が、同社のユニークさを3回にわたり読み解く。(JBpress)

 「東京タワー」「東京ドーム」「東京スカイツリー」。日本人であればまず知らない人はいないだろうと思われるこの3つの建築。その共通項は何か──。そう問われたら、名門大学のクイズ王でも即答するのは難しいのではないか。

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GROUPが新宿百人町のWHITEHOUSEで「手入れ/Repair展」。山脇巌設計の三岸アトリエでも“手入れ”を行う

 東京都新宿区百人町の会員制アートスペース「WHITEHOUSE」で、建築家コレクティブ「GROUP」による「手入れ/Repair展」が11月21日(日)まで開催されている。20日は一般公開日で、非会員も見られる。WHITEHOUSEの建物は、磯崎新氏のデビュー作として知られる「新宿ホワイトハウス」だ。

WHITEHOUSEで開催中の「手入れ/Repair展」。会期6日目、11月13日の様子(写真:特記以外は長井美暁)
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谷口吉生氏設計の金沢建築館で「谷口美術館11」展、シャンとした会場に漂う「場の空気」

 金沢市の谷口吉郎・吉生記念金沢建築館で11月16日(火)から「静けさの創造-谷口吉生の美術館建築をめぐる」が始まる。谷口氏といえば、10月26日に文化庁が文化功労者に選んだことを発表したばかり。11月14日(日)の内覧会に谷口吉生氏が来る、と聞いて、大の谷口ファンとしては居ても立っても居られず金沢まで見に行ってきた。

(写真:宮沢洋)
内覧会で挨拶する谷口氏
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越境連載「池袋建築巡礼@JBpress」“恐怖のエスカレーター”作った理由と撤去した理由──東京芸術劇場

 今回は、東京・池袋の「東京芸術劇場」(1990年竣工、設計:芦原義信)の建築的挑戦について書きたい。開館当初から約20年間、アトリウムのほぼ中心に“恐怖のエスカレーター”とも呼ばれる「1階→5階直通」の長くて高いエスカレーターが架かっていた。

かつてあったエスカレーターを、現状の写真に加筆してみた(写真・イラスト:宮沢洋)

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越境連載「建築シネドラ探訪」15:ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」。なぜ、松たか子は”設計者出身の社長”役なのかを考えてみた

 記憶に残るテレビドラマの視聴率が意外に伸びないというのはよくある話で、この「大豆田とわ子と三人の元夫」も、放送中(2021年4月13日から6月15日まで)の視聴率はイマイチだったらしい。しかし、見た人の共感度はすこぶる高い。筆者も、ここ数年では断トツに面白いドラマだと思う。主演は松たか子。カンテレ制作、フジテレビ系「火曜21時枠」で全10話放送された。

(イラスト:宮沢洋)

 なぜこのドラマをここでとり上げるかというと、松たか子演じる大豆田とわ子が、建設会社「しろくまハウジング」の社長で、もとは同社の設計部門のスタッフという設定だからだ。

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ZAHA HADID DESIGNとカリモク家具がコラボ、美しい木製椅子を公開中

 東京・西麻布の「Karimoku Commons Tokyo」で開催中の「ZAHA HADID DESIGN展」で、ZAHA HADID DESIGN(以下、ZHD)がデザインし、カリモク家具がつくった木製の椅子とテーブルがお披露目されている。カリモク家具がつくったザハ建築の木製模型や、ZHDによる他の作品も数々展示。会期は12月3日(金)まで。

Karimoku Commons Tokyoで開催中のZAHA HADID DESIGN展の様子。シャンデリアもZHDのデザイン(写真:長井美暁、特記以外は以下も)

 ZHDは建築家のザハ・ハディド(1950〜2016年)が2番目に立ち上げたデザインスタジオで、ファッションやジュエリー、照明、インテリア小物などのデザインを、ザハ亡き後も継続して行っている。一方、カリモク家具は愛知県東浦町に拠点を置く日本の木製家具メーカーだ。意外なコラボに驚くだろう。そして会場で今回初披露された木製椅子とテーブルを見ると、その美しさにさらに驚くはずだ。

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速報!帝国ホテル4代目本館のデザインアーキテクトに田根剛氏

 今年3月に建て替えを発表した「帝国ホテル 東京」。その新本館のデザインアーキテクトに、フランス・パリを拠点に活動する田根剛氏(Atelier Tsuyoshi Tane Architects代表)が起用された。新本館は2036年に完成予定だ。

田根剛氏による帝国ホテル 東京 新本館イメージパース(Image: Atelier Tsuyoshi Tane Architects)
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MBS人気アナの仕切りに感動、今週末開催「セッケイ・ロード」トークバラエティをお見逃しなく!

 秋の風物詩、「イケフェス大阪(生きた建築ミュージアム フェスティバル大阪)」は今年もオンライン主体での開催となる。開催日は今週末、10月30日(土)と31日。今年も私(宮沢)は「セッケイ・ロード」をお手伝いしている。今年はMBS人気アナの仕切りによる在阪設計事務所11社参加のバラエティ系トーク番組で、当事者の私が言うのも何だがこれは「必見」である。

すっかり私もファンになってしまったMBSの松井愛アナ(収録中のキャプチャー)

 10月30日(土)の朝になったらこちら↓をクリックしてほしい。

セッケイ・ロード2021 トーク企画 事務所あるあるサイコロトーク+ちょっと真面目な話もしよう!

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世界と競う先端企業が研究開発に求める空間は? 大成の答えは「落ち着きあるワクワク」

 「半導体不足、広がる影響 エアコン生産にも波及」(日本経済新聞2021年9月1日付)、「9月の欧州新車販売、26%減 半導体不足の影響拡大」(同10月15日付)──。世界的な半導体不足は、「需要の急拡大」と「供給体制のひっ迫」のダブル・ダメージによる。前者は主に、テレワークの増加もあって通信機器や電子機器の需要が増加していること、後者は主力製品が製造できる生産ラインへの移行が進んでいないことが理由とされる。

完成したばかりの宮城技術革新センター(写真:宮沢洋、特記を除き以下も)

 なぜ、唐突に半導体市場の話をしているかというと、ここでリポートする「宮城技術革新センター」は、半導体を製造する装置を開発・製造・販売する東京エレクトロングループの研究開発施設だからだ。同社のこの分野でのシェアは国内首位、世界第4位だ。一般の人との接点は少ないが、テレビCMで「TEL」というロゴを見たことがあるのではないか。

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藤森照信氏が激推しする「白井晟一」とは? 晩年の代表作・松濤美術館で「入門展」始まる

 「SANAA」展から1日遅れで、10月23日(土)より「白井晟一入門」展が始まる。会場は白井晟一(1905~83年)の晩年の代表作である渋谷区松濤美術館(1980年竣工、81年開館)だ。同館の開館40周年記念展である。報道内覧会が10月22日の午後に行われた。

(写真:宮沢洋)
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速報:SANAA展@ギャラリー・間が開幕、妹島・西沢両氏から直接聞いた“鑑賞の心得”

 東京・乃木坂のTOTOギャラリー・間(東京都港区)で、明日、10月22日(金)から妹島和世+西沢立衛/SANAAの展覧会「環境と建築」が始まる。コロナ禍で1年半待ちとなっていた待望の展覧会だ。展示物は基本的に進行中のプロジェクトに関するもので、見たことのないものばかり。本日、妹島和世・西沢立衛両氏の案内で行われた内覧会(なんて贅沢!)を速報する。

(写真:宮沢洋)
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12回目の「U-35」建築展、展覧会もいいけれど豪華メンバーの講評会が面白過ぎる!

 2010年から開催されている「Under 35 Architects exhibition 35歳以下の若手建築家による建築の展覧会」。第12回目となる今年は、10月15日(金)から25日(月)まで、JR大阪駅前のうめきたシップホールで展示が行われている。開幕2日目、10月16日(土)に行われたシンポジウム(講評会)で、出展7組の中から今年の「Gold Medal」に板坂留五さん(いたさかるい、Rui Architects主宰)が選ばれた。板坂さんは1993年生まれで、まだ20代。2018年に東京藝術大学大学院を出て3年目。出展した「半麦ハット」は、大学院時代から設計を始めて2019年秋に完成した両親の自宅兼店舗だ。

展示会場のうめきたシップホール。大阪駅の目の前という好立地。こんなところで展示されるのはうらやましい!
(写真:宮沢洋)
今年の「Gold Medal」に選ばれた板坂留五さん(左)と審査委員長の吉村靖孝氏
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越境連載「クイズ名建築のつくり方」03:豊島美術館のドームはどうやってつくった?

 一般財団法人建設業振興基金が発行している月刊誌「建設業しんこう」の連載「クイズ 名建築のつくり方」(画・文:宮沢洋)の第3回が掲載された。ウェブ版は会員でなくても無料で読める。連載第3回は、水滴のような形の「豊島(てしま)美術館」。2010年、瀬戸内海の小さな島、豊島(香川県土庄町)に完成した。大空間の常識を覆す低いドーム屋根は、どのようにつくられたのか。

Q.のっぺりとした豊島美術館のドーム、その建設方法で正しいのはどれ?
(1)コンクリートドームを細かく分割して工場でつくり、現場でつなぎ合わせた
(2)コンクリートを打設する際、敷地に土を盛って山をつくり、型枠の代わりにした
(3)全体をFRP(繊維強化プラスチック)製の薄くて軽い膜でつくった

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東大工学部1号館に積水ハウスが新ラボ、隈研吾氏が内田祥三・祥哉父子の共作を再リノベ

 隈研吾氏は、「共感」と「先読み」の人である──。10月14日、「T-BOX」の報道内覧会に参加して、改めてそう思った。東京大学大学院工学系研究科と積水ハウスが、東京大学工学部1号館4階に開設した「国際建築教育拠点(SEKISUIHOUSE KUMA LAB)」の新研究施設「T-BOX」だ。東京大学特別教授である建築家の隈研吾氏を中心に研究活動を進める。つまりは、積水ハウスの寄付による産学共同ラボである。

(写真:特記を除き宮沢洋)
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越境連載「イラスト名建築ぶらり旅」04:計算ずくのゆるり感、山縣有朋は名建築家? ──無鄰菴(むりんあん)

 「無鄰菴(むりんあん)の庭園を見ると、山縣有朋は優しい人だったということが分かります」。えっ、山縣有朋って、歴史の教科書で怖い顔をしているあの人? 「名建築ぶらり旅」なのに庭園?……と、今回も、並みの建築好きとは違う方向から切り込んできた案内役の西澤崇雄さん(日建設計ヘリテージビジネスラボ)。だからこの連載は楽しい。

(イラスト:宮沢洋)

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悲報(涙)池袋マルイの解体始まる、施工は清水建設、建て替え後はいまだ公表せず

 池袋駅の近くに昼食の弁当を買いに行ったら、8月末に閉館した「池袋マルイ」の1階東側(駅側)が白い仮囲いで覆われていた。ここ2~3日の間に設置されたようだ。近くまで行ってみると、解体着手を知らせる看板が掲げられていた。

(写真:宮沢洋、2021年10月8日撮影)
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安藤忠雄氏の建築画から現代アートへ、大林コレクションの変遷をWHAT MUSEUMで

 東京・天王洲のWHAT MUSEUMで、「安藤忠雄 描く」「都市と私のあいだ」「Self-History」という3つのテーマ展示による「大林コレクション展」が開催されている。会期は2022年2月13日まで。

大林コレクション展「安藤忠雄 描く」の会場入り口
Xavier Veilhan《Tadao Ando》 © Xavier Veilhan / ADAGP / JASPAR, 2021, photo by Keizo Kioku  

 共通タイトルに含まれる「大林」は、大林組の代表取締役会長である大林剛郎氏のこと。同氏は日本を代表するアートコレクターのひとりであり、公益財団法人大林財団の理事長であり、国際芸術祭「あいち2022」の組織委員会会長も務める。本展はそんな大林氏のコレクションを紹介するにあたり、3つのテーマに分けて展示を行い、コレクションの変遷がわかるようにしている。

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日曜コラム洋々亭36:NOIZによる東京海上リノベ提案に刺激を受け、勝手にリノベ対決(追記:建て替えはレンゾ・ピアノ)

 建築家の豊田啓介氏らが率いるNOIZが9月28日、東京海上日動ビル本館のリノベーション案を発表した(Tokio Marine Nichido Headquarters Building Renovation)。

左がNOIZによる提案(©noiz)。右は記事後半で述べる宮沢案(©宮沢洋)
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建築旅解禁!クリアファイル片手に京都・岡崎巡りへ、本橋仁氏の濃厚解説にびっくり

 この記事(前田節全開の「モダン建築の京都」展が開幕、お宝を値踏みする骨董市のごとき建築展)の終わりでチラリと触れた「京都岡崎アーキテクチャマップ・クリアファイル」。いよいよ10月1日から県をまたぐ旅が解禁されるので、京都旅行のお伴として改めて推薦させていただきたい。

そうだ、京都行こう!(写真:宮沢洋)
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前田節全開の「モダン建築の京都」展が開幕、お宝を値踏みする骨董市のごとき建築展

 京都市京セラ美術館の開館1周年記念展「モダン建築の京都」が9月25日(土)から、同館の新館「東山キューブ 」で始まる。会期は12月26日(日)まで。建築好きのあなたは、この展覧会の企画者で同館キュレーター前田尚武氏(この人↓)のプロフィルを知ってから見た方がいい。

キュレーターの前田尚武氏。9月24日午後に行われた報道内覧会で撮影(写真:宮沢洋、以下も)

 以下、前田氏のプロフィルだ。

前田尚武:一級建築士/学芸員。京都市京セラ美術館企画推進ディレクター。
1970年東京生まれ。1994年早稲田大学大学院建築計画専攻修士課程修了。1998年森ビルに入社し「六本木ヒルズ」の設計に従事。2003年森美術館開館より同美術館にて主要な展覧会の展示デザイン、建築展企画、国内外の美術館・博物館のデザインやコンサルティング、都市再開発計画のパブリックアート企画などを手掛ける。企画した展覧会に「メタボリズムの未来都市展」(2011年)、「建築の日本展」(2018年)など。法政大学兼任講師、愛知県立芸術大学非常勤講師、環境芸術学会理事、クールジャパン協議会顧問。2019年より京都市美術館に移籍し、京都と東京を拠点に美術館・博物館の企画やデザインを中心に活動している。(株)ニューアートディフュージョン取締役。「現代美術館における建築展の企画・開催による建築文化の向上」に対して、2019年度日本建築学会文化賞受賞。

 私(宮沢)と前田氏は以前からの知り合いなので、氏ではなく「さん」にする。プロフィルを要約すると、前田さんは「設計ができるキュレーター」なのである。今回の展覧会も、会場構成者の名前がプレスリリースに見当たらなかったので、前田さんに尋ねると、「僕が図面引きました」とサラリと言う。なるほど、そうでなければ、こんな“骨董市”のような展示は難しい。展示品を収集しながら、頭の中で置き方をシミュレーションしているのだろう。前田さんは、建築学科出身であるが、アートにも詳しい。というか、関心が「建築」の枠に収まらない人だ。建築界の荒俣宏だと思ってほしい。

 開館1周年記念展が「建築展」。前田さんを知る人なら否応なく期待が高まる。展覧会のタイトルからして、前田さんらしいな、と思った。「モダン建築の京都」である。アカデミックな研究者であれば、「京都のモダン建築」だろう。そうではなく、「モダン建築あっての京都の文化ですよね」という力強い言い切り。これは、前田さんが森ビル時代に企画した「建築の日本展」(2018年)のときにも思ったことだ。建築の面白さを一般の人に伝えるには、そういう押しの強さ、広げ方が必要なのである。私も学ばねば…。

 展示内容も前田さんらしい。7セクション、36プロジェクト、資料数は400点以上。「ほとんど自分で交渉してお借りしました」という展示品の数々は、建築と結びついたあらゆる創造物の集積だ。「これが目玉です」と、一言では言いづらい。人によってツボが違うと思う。私がはまったのは、環境住宅の先駆けと言われる「聴竹居」(1928年、京都府大山崎町)の展示。

左手前が聴竹居の模型

 模型の近くに置かれたこの焼き物。何の関係が?と思って説明を読むと…。

 なんと、設計者の藤井厚ニの作品なのだ。藤井は、自ら焼き物の作品集をつくるほど、陶芸にのめり込んでいたのだという。だから何?と言われるかもしれないが、建築の面白さというのは、そういうところにどんどん広がっていくものなのである。たぶん、東京で開催する全国区の展覧会では、こういうのはやりにくい。近所にある「気になるあの建物」の謎を明かしていく感覚だ。本サイトの「池袋建築巡礼」に似ている。

 そうした大きさも密度も方向性もバラバラ、いや、「多様」な展示物を、どことなく京大工を感じさせる木材現しの展示台ですっきりと見せる。前田さんは、そもそもこの美術館が青木淳+西澤徹夫のリノベーションで生まれ変わる際にも、展示側の立場でいろいろと意見している。照明や間仕切りなどの効果的な使い方を知り尽くしているのだ。

 展示の中に、伊東忠太が設計した「祇園閣」(1927年、京都市祇園町)の展示があっった。これは実物が会期中に特別公開されるらしい。時折公開されている施設ではあるが、私はタイミングが合わず、まだ中を見たことがない。うーむ、もう一度、京都に行かなければ…。

■「モダン建築の京都」展と連動した歴史的建築物“秋の特別公開”/大雲院祇園閣(京都大倉別邸祇園閣)
期間:2021年11月19日(金)~2021 年12月6日(月)
料金:大人1000円/小学生500円(本展チケット呈示で大人 800 円/小学生 400 円) 主催:大雲院 祇園閣・公益社団法人京都市観光協会(DMO KYOTO) 協力:京都市京セラ美術館

 前田さんが中心となって仕込んだ関連イベントの数がすごい。祇園閣公開はほんの一部。一体、どれだけの交渉能力なのか。公式サイトでいろいろ調べてほしい。詳細は下記を。

 おっとその前に、私からも1つ宣伝。この展覧会を見に行ったら、会場出口にあるショップの左奥の方に、黄色っぽい商品を探してほしい。

企画展の動線でいうと、レジの直前、左奥の赤丸部分(2021年9月24日時点の状況)

 この展覧会に合わせて9月24日から発売となった「京都岡崎アーキテクチャマップ・クリアファイル」。以下が商品クレジット情報だ。

京都岡崎アーキテクチャマップ・クリアファイル/イラスト 宮沢洋/テキスト 本橋仁/協力 京都市京セラ美術館、京都市動物園、京都府立図書館、泉屋博古館、細見美術館、ロームシアター京都、、藤井容子/発行 アールプリュ/発行年 2021年9月

 そう、イラストを描いたのは私。書籍以外では初めての「商品」である。製作がギリギリ間に合って、本当に店頭に並んでいた(涙)。これについては、下記の続報で詳述する。(宮沢洋)

建築旅解禁!クリアファイル片手に京都・岡崎巡りへ、本橋仁氏の濃厚解説にびっくり

■展覧会概要
京都市京セラ美術館開館1周年記念展 モダン建築の京都
会期:2021年9月25日~2022年12月26日
会場:京都市京セラ美術館[ 新館 東山キューブ ](京都市左京区岡崎円勝寺町)
時間:10:00〜18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:料金:一般1900円、大学専門学生1400円、高校生900円、小中学生400円、未就学児無料
主催:モダン建築の京都展実行委員会(京都市、京都新聞、NHK京都放送局、KBS京都)
監修:石田潤一郎(京都工芸繊維大学名誉教授)
企画:前田尚武(京都市京セラ美術館 企画推進ディレクター)
アドバイザー:山形政昭(大阪芸術大学名誉教授)、中川 理(京都工芸繊維大学名誉教授)、田路貴浩(京都大学教授)、中嶋節子(京都大学教授)、 倉方俊輔(大阪市立大学教授)、河野良平(京都橘大学准教授)、笠原一人(京都工芸繊維大学助教)、 三宅拓也(京都工芸繊維大学助教)、石川祐一(京都市文化財保護課技師)
協賛:清水建設株式会社、日本管財株式会社、株式会社松村組  協力:株式会社キャパ
後援:観光庁、公益社団法人京都市観光協会、公益社団法人京都府観光連盟、 公益財団法人京都文化交流コンベンションビューロー、 公益社団法人日本建築家協会、一般社団法人日本建築学会、 公益社団法人日本建築士会連合会
公式サイト:https://kyotocity-kyocera.museum/exhibition/20210925-1226

速報!「村上春樹×隈研吾」早大ライブラリー、アコヤ材で再生した旧4号館はこんな普通の建物だった

 この話題は一般のメディアでも大々的に取り上げられると思うので、「隈研吾建築図鑑の執筆者」×「早大卒」である私(宮沢)だから書けることを中心にリポートする。本日(2021年9月22日)午後、報道会見が行われた「早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)」だ。

右がお披露目になった早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)。敷地は南東方向(写真右)に1層分下っている。早大OBとしてのうんちくを加えると、左奥の坪内博士記念演劇博物館(1928年)は建築家・今井兼次(1895~1987年)の設計。村上氏は学生時代、この演劇博物館に足しげく通い、資料の脚本を読みまくったという(写真:宮沢洋、以下も)

 会見には村上春樹氏、国際文学館を支援する柳井正氏(ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長)、建物の改修設計を担った隈研吾氏(建築家、本学特命教授)が出席した。柳井氏は今回の費用12億円を全額寄付した。柳井氏と村上氏は早大の同級生。

リアル村上春樹氏(中央)! その右が柳井氏と隈氏。この仕事やっててよかった!
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越境連載「建築シネドラ探訪」14:映画「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」、旧友のオスカー監督が見た遅咲きの巨匠

 「ビルバオの奇跡」という言葉をご存じだろうか。ビルバオはスペイン北部、バスク地方の小都市。1997年、この町に「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」が完成してから、観光客が急増。衰退していた都市が1つの建築をきっかけに再生したという話だ。この美術館の話を中心に、これを設計した建築家、フランク・ゲーリーの人間像を追ったドキュメンタリー映画が「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」である。

(イラスト:宮沢洋)

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建築の中心は前橋へ? 話題の白井屋ホテルに芦沢啓治氏設計のカフェが開店

 あの“裏通り”にこんな大行列ができるとは想像していなかった。ブルーボトルコーヒージャパン(東京都江東区)は9月17日、群馬県前橋市本町のブルーボトルコーヒーの新店舗「白井屋カフェ」を開業した。写真右手の緑の丘を見て、ここがどこかお分かりだろうか。そう、藤本壮介氏の大胆リノベーションで昨年12月にオープンした白井屋ホテルである。

(写真:宮沢洋)
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師・コルビュジエをしのぐスロープ空間に驚愕、坂倉準三展@日本橋・髙島屋史料館が開幕

 坂倉準三(1901~69年)が戦後復興期の日本で、最初に実現した本格的モダニズム建築は何?──と問われたら、模範解答は「神奈川県立近代美術館」(1951年、現・鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム、重要文化財)だろう。「パリ万博日本館」は戦前の1937年だし、日本ではないから、私でも「カマキン」と答える。しかし、これからは答えに迷う。もしかしたら、こっちの方がすごいかもしれない。今日、初めて知った「髙島屋和歌山支店」(1948年)である。

(会場写真:宮沢洋)
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日曜コラム洋々亭35:『ドムス』表紙で世界に羽ばたくANDOハンコ、今だから明かす似顔絵誕生秘話

 そろそろ答えを分かっていただける頃かなと思い、このネタを取り上げることにした。まずは、実物の写真を。

(写真:宮沢洋、特記を除く)

 自分で勝手につくったサンプルではない。正真正銘、イタリア『ドムス』の背表紙である。

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越境連載「建築シネドラ探訪」13:本田翼・福士蒼汰の高校生役に共感。「恋仲」は地に足の着いた建築ドラマ?

 この記事の掲載がいつになるかは分からないが、ドラマ「恋仲」を筆者が見返しているのは、夏の終わりである。舞台が「夏の終わり」の青春恋愛ドラマだからだ。毎回のように「花火」のシーンがある。一方で、このドラマは、主人公の青年(福士蒼汰)が「スター建築家」ではなく「普通の建築設計者」の道を選ぶ過程を描く“青春建築ドラマ”でもある。

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日曜コラム洋々亭34:五輪開会式の残念さと、代々木競技場世界遺産推進会見での“難問”

 9月2日(木)の午後に、「第1回国立代々木競技場世界遺産登録推進シンポジウム~国立代々木競技場を世界遺産へ~隈研吾プレスカンファレンス」に行ってきた。

プレスカンファレンスは 9月2日12:30~13:00の30分間、六本木アカデミーヒルズ カンファレンスルーム(六本木ヒルズ森タワー49階)で行われた。左が隈研吾氏、右は山名善之・東京理科大学教授
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大成に受け継がれる円形校舎のDNA? 松山市の愛光学園に中高“8の字交(校)舎”が完成

 愛媛県松山市にある中高一貫の私立校、愛光学園は、中国・四国地方ではトップクラスの進学校だ。ミッションスクールとして1953年に創設され、東京大学や国公立大学医学部の合格者を多数輩出。灘(神戸市)やラ・サール(鹿児島市)とともに「西の御三家」とも称される……と、今さら大学受験に興味はない筆者であるが、そんな進学校にユニークな校舎が完成したと聞いて見に行ってきた。

ドローンを飛ばさずにこんな写真が撮れた! 晴れ男の本領発揮(写真:宮沢洋、以下も)
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池袋マルイ「最後の日」写真ルポ、老朽化のため建て替えとの報

 2021年8月29日(日)、池袋マルイが44年の歴史に幕を下ろした。

(写真:宮沢洋)

 建物の正式名称は「池袋西口共同ビル」。竣工年は1977年。鉄骨鉄筋コンクリート造、地下3階・地上8階。延べ面積:3万459m2(竣工時)。建設主は勧業不動産、陽光、日新。設計者は石本建築事務所。施工者は大林・間・大成共同企業体。そうした情報を調べるまでの苦労は下記の記事をご覧いただきたい。

池袋建築巡礼08:今夏で閉館の「池袋マルイ」、毎日見ても飽きない「白メシ建築」の謎を追う

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