週刊折り紙建築クイズ12:住居スペースが地上5mの高さに持ち上げられているこの住宅は?

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ヒント:設計者はメタボリズムを提唱し、国内の博覧会に数多く関わった建築家です。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:スカイハウス
所在地:東京都文京区
竣工年:1958年(昭和33年)
設計者:菊竹清訓
規模など:鉄筋コンクリート造、地上2階建て、延べ面積約247㎡

(イラスト:宮沢洋)

建築のポイント:菊竹清訓により設計された自邸です。自身が提唱するメタボリズムの理念である「建築や都市は新陳代謝を通じて成長する有機体である。」を体現しています。鉄筋コンクリート造により上空に持ち上げられた居住空間は、その時々の状態に応じて間仕切や家具などが変化しました。また、個室は必要に応じて吊下げる方法で増築されていたそうです。

折り紙建築の制作ポイント:屋根の3次元曲面やワッフルスラブの厚みを簡略化してでも居住部分が空中に浮いている様子を表現したいと考えたのですが、正面の壁柱まで浮いてしまいました。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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