正統派ブルータリズム建築で、日本のブルータリズム建築を語る

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 「日本のブルータリズム建築」に関するシンポジウムが、竹中工務店開発事業本部の主催により、5月17日(金)15〜17時に開催される。会場は東京・江東区の「Toyocho green+(東陽町ぐりんたす)」。このシンポジウムに『日本のブルータリズム建築』の著者であるOffice Bungaの磯達雄が、講演者及びモデレーターとして登壇する。

「Toyocho green+」の本館。1972年にBCS賞を受賞している(写真:磯達雄、以下も)

パネルディスカッションには花岡郁哉氏も登壇!

 会場の「Toyocho green+(東陽町ぐりんたす)」は、竹中工務店の設計・施工により、竹中工務店技術研究所として、1969年に竣工した。コンクリート打ち放しで、構造や機能を外側にも現したデザインは、まさにブルータリズム建築だ。

玄関ホールの内観

 設計を担当した横田武美氏(元竹中工務店副社長)は1963年から65年まで、米国のイェール大学大学院に留学していた。この時期のイェールで教鞭をとっていたのが、ブルータリズムを代表する建築家であるポール・ルドルフであり、彼が設計した「イェール美術建築学校」もちょうど完成したところだった。その意味でこの建物は、由緒正しい正統派のブルータリズム建築と言えるだろう。ルドルフも来日時に、この建物を訪れている。

 1992年に技術研究所が移転した後は、竹中グループのオフィス「東陽町インテス」として使われていた。これが昨年、さらに改修されて、現在は会員制シェアオフィスやカフェとなっている。

「Toyocho green+」の別館

 パネルディスカッションには、竹中工務店で改修設計を担当した花岡郁哉氏や、シェアオフィスの運営を行うグッドルーム社長の小倉弘之氏も登壇する。また、建物内を見学する時間も取ってある。

 平日昼間の開催となってしまったが、都合のつく方はぜひ足をお運びください。参加費は不要だが、申込みが必要。申込み先はこちら。(磯達雄)