「東京建築祭」のブログラム発表! 建築好きがグッと来た「これまでにないツアー」10選

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 実行委員長の倉方俊輔さん(建築史家)に、「個々のプログラムを“これまでにない”ものにしましょう」と進言したのが4か月前。昨日公開されたサイトを開いてみると、本当にこれまでにないツアーの見出しがずらりと並んでいた。

 筆者(宮沢)が実行委員の1人を務める第1回「東京建築祭」のブログラムが4月11日に発表された。東京建築祭は5/25(土)と26(日)の2日間をメイン期間として、60以上のプログラムが一斉に行われる。公式サイトはこちらだ。

左は「東京建築祭」のロゴマーク、右は実行委員長の倉方俊輔さん

 東京建築祭のプログラムは、大きく2種類ある。ひとつは、参加する人それぞれが自由に見学する「特別公開」(無料・申込不要)。もうひとつは、案内人とともに楽しむ「ガイドツアー」(原則有料・要申込)。ガイドツアーの抽選受付期間は、4月11日~26日だ。ガイドツアーの予約は早い者順ではないが(注:抽選後の空きは早い者順)、祭の空気を盛り上げるために、すぐにサイトを見てみてほしい。そして、まだ間に合うクラウドファンディングに協力してほしい(こちら)。

 クラウドファンディングは5月8日まで。4月12日現在の状況はこんな感じ↓だった。

もうすぐ500万円!

倉方委員長のおすすめ10選は…

 冒頭に書いたように、筆者は初期の打ち合わせで倉方委員長に、「東京でやるなら個々のプログラムを“これまでにない”ものにしましょう」と進言した。倉方さんが中心となって作成した資料に「東京から、これまでにない、建築の祭りを」と書いてあり、それが自分に強く響いたからだ。

 今回のイベントは、先行する「イケフェス大阪」や「京都モダン建築祭」、「神戸モダン建築祭」の経験の上に成り立っている(倉方さんはいずれにも関わっている)。それらと同じやり方でもできなくはないが、東京の人間としては「同じじゃん」と言われたくない。初期段階の資料はおそらく「特別公開」(無料・申込不要)と「ガイドツアー」(原則有料・要申込)」を両輪で行うことを指して「これまでにない」と言っていたと思われるが、筆者はそれぞれのイベントが「これまでにない」ものでないと弱いと感じた。「これまで見られた建築でも、これまでにない価値をつけて見せるのが面白いのではないか」と意見した。

 倉方さんは筆者の考えに同調してくれて、その後、倉方さんや事務局スタッフは相当に大変だったと思うが、本当に“これまでにないツアー”がずらりと並んだ。

 内輪の情報によると、あるメディアの記事に倉方さんは“おすすめ10選”として下記の10件を挙げたという。

築地本願寺
堀ビル
江戸屋
日証館
三井本館
日本橋三越本店
帝国劇場
東京国際フォーラム
ジンズホールディングス東京本社

Ginza Sony Park

うーむ、なるほど。異存はない。

 こういうのを選ばれると、対抗したくなる。筆者は先のような経緯もあるので、プログラムの見出しが「これまでにない!」と感じた10件を選んでみた(倉方さんの10件とかぶらないもの)。それぞれの詳細についてはリンク先をクリックしてほしい。グッと来たらそのまま抽選の申し込みを。

建築好き素人・宮沢が「見出し」にそそられた10選

(写真は東京建築祭の公式サイトより。以下も同じ)

【髙島屋日本橋店】百貨店建築で初の重要文化財、開店前に特別見学
https://teket.jp/9592/34006

【市政会館】日比谷のシンボル特別見学ツアー!時計塔内部にも潜入
https://teket.jp/9592/33883

【銀座ライオンビル】甲斐みのりさんと「名建築でランチを」クラシックホールで特別ランチ
https://teket.jp/9592/34144

【教文館・聖書館ビル】A.レーモンドの名建築へ、非公開エリアに潜入
https://teket.jp/9592/33902

【帝国ホテル東京】日本最高峰のホテル、村野藤吾の茶室「東光庵」特別見学
https://teket.jp/9592/33795

【SHUTL】中銀カプセルタワービル建築責任者のスペシャルトーク、設計秘話とメタボリズム
https://teket.jp/9592/34013

【銀座髙木ビル】建築家と日本一の木造建築を特別見学、銀座を一望するサウナ体験付き
https://teket.jp/9592/34015

【TOKYO TORCH】設計者と迫る、日本一の超々高層開発プロジェクト
https://teket.jp/9592/33793

【GINZA SIX・東京国際フォーラム・東京駅】照明デザイナーと夜の建築照明ツアー
https://teket.jp/9592/33839

【銀座地下空間】都市計画技術者と、日本一の繁華街を支える巨大地下インフラを追う
https://teket.jp/9592/33794

 こうした個性的なツアーを組む苦労談や、そもそもの企画の思いなどは改めて倉方さんにインタビューしたいと思っている。とにかくまずは、公式サイト(https://tokyo.kenchikusai.jp/)をチェック!(宮沢洋)