【5月17日の写真追加】「坂茂建築展」2週間遅れで開幕、今週末にOPAMの巨大折り戸が開く!

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※2020年5月17日(日)にガラス水平折り戸を開放した際の展示風景を追加しました。記事自体は、5月13日に公開したものです。今週末(5月23日、24日)も天気が良ければ、折り戸開放の予定です。(2020年5月18日追記)

5月17日(日)にガラス水平折り戸を開放した際の展示風景(写真:大分県立美術館)

 大分県立美術館(OPAM)の開館5周年記念事業である「坂茂建築展 仮設住宅から美術館まで」が、5月11日から始まった。

 当初は4月24日開幕予定だったが、同館は4月17日から臨時休館に。新型コロナウイルスの感染予防及び拡散防止対策を行ったうえで、約2週間遅れでスタートした。会期は当初の「2020年6月21日(日)まで」から「2020年7月5日(日)まで」に延長される。

展示室風景(写真提供:大分県立美術館)

 入館者に対しては、入館時にサーモカメラによる体温測定を行うなどの対策を実施している。

 対策の一部を館のウェブサイト(上の画像)から引用する。

・入館時にサーモカメラによる体温測定を行わせていただきます。なお、発熱や風邪症状があるお客様は、入館をご遠慮いただきます。
・新型コロナウイルス感染症対策のため、ご来場の皆様には、保健所等の行政機関による聞き取り調査等にご協力いただく場合があります。そのため出入口を1階のみに限定し、入館時に、日時・代表者氏名・連絡先電話番号・住所(市町村名)・人数のご記入をしていただきます。
・大分県新型コロナウイルス感染症対策本部の要請(http://www.pref.oita.jp/site/covid19-oita/)にご留意下さい。(以下、抜粋)『海外から帰国・入国した方並びに特定警戒都道府県から帰県・転入した方は、2週間不要不急の外出を自粛するとともに健康観察を行い、感染が疑われる場合には、最寄りの保健所に速やかに相談すること。』※ 特定警戒都道府県:東京都、大阪府、北海道、茨城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府、兵庫県、福岡県
・作品を観賞される際は、他のお客様と距離を空けて観賞いただきますよう、お願いいたします。また、展示室内での会話はお控えください。(ここまで、館のウェブサイトから対策の主要部分を引用)

ついに水平折り戸が開く!

(写真:特記以外は宮沢洋、2017年に撮影)


 坂氏は2015年4月に開館した大分県立美術館の設計者で、前年の2014年にはプリツカー賞を受賞している。今回の展覧会について、公式説明文にはこう書かれている。

 「坂氏が手がけた美術館やコンサートホールなどの数々の建築物から被災地支援の活動まで、その取り組みの全貌を紹介。大分県立美術館の建物の特性をフルに活用し、坂氏が設計にあたりコンセプトの柱においた『街に開かれた縁側としての美術館』を体感いただける機会となります」

 「本展の展示は、1階の展示室全面とアトリウムエリアの3/5のあわせて約2,000㎡のスペースを使った開館以来最大規模の展示になります。 展示エリアの半分を占めるアトリウム空間は、無料の観覧ゾーンです」

 「建物の特性をフルに活用」「『街に開かれた縁側としての美術館』を体感」とはどういうことか──。本展では、坂氏が「街に開かれた縁側」のコンセプトで設置した、道路に面したガラスの水平折り戸が開放される(上の写真は平常時の閉じた状態)。残念ながら、常時開放ではない。当面の間で開放が予定されているのは以下の時間だ。

・5月16日(土)11:00~14:00
・5月17日(日)11:00~14:00
・5月23日(土)11:00~14:00
・5月24日(日)11:00~14:00
(ただし、雨や高温・多湿など、状況によっては開放できない場合もある)

 このガラス水平折り戸、これまでもイベントで何度か開放したことがあるそうだが、写真以外で「開いた状態」を見た人はほとんどいないだろう。日時限定とはいえ、折り戸が開き、屋外と一体化した状態が見られるのは貴重なチャンス。そのチャンスが今週末、来週末にある。しかも、1階のアトリウム部分の展示は無料で見られる。館から遠くないところにお住まいの方は足を運んでみてはいかがだろう。

5月17日(日)にガラス水平折り戸を開放した際の展示風景。以下も同じ(写真:大分県立美術館)


 会期が7月5日(日)までに延期されたので、それまでには遠方からも見に行ける状況になることを切に願う。(宮沢洋)

展覧会の詳細はこちら