週刊折り紙建築クイズ01:キノコみたいな茅ぶき屋根がかわいい1926年竣工のこの住宅は?

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ヒント:設計者は「分離派建築会」のメンバーです。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建物名称:紫烟荘(しえんそう)
所在地:埼玉県川口市芝(火災消失により存在していない)
竣工年:1926年(大正15年)
設計者:堀口捨己(すてみ)
規模など:木造、一部2階建て、延べ面積約107㎡(32.4坪)

(イラスト:宮沢洋)

建築のポイント:この住宅は、1920年(大正9年)に結成された分離派建築会の中心メンバーである堀口捨己の設計によるもので、自身のアムステルダム派を紹介した書籍をきっかけに依頼を受けて設計されたものだそうです。残念ながら焼失しており見学することはできませんが、その当時においても斬新なデザインとしてのむくりのある茅ぶき屋根はこの住宅の特徴となっています。

制作のポイント:優しい曲面をもった茅ぶき屋根を折り紙建築で表現しました。3次元の曲面を直接的に再現することはできませんが、雰囲気を楽しんでいただけたらと思います。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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