週刊折り紙建築クイズ03:大阪の御堂筋沿いに立つ登録有形文化財でもあるこの建築は?

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ヒント:8階にある食堂のカレーライスが有名です。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建物名称:大阪瓦斯ビルヂング(大阪ガスビルディング南館)
所在地:大阪市中央区平野町4-1-2
竣工年:1933年(昭和8年)
設計者:安井武雄(安井建築設計事務所)
規模など:鉄骨鉄筋コンクリート造、地下2階・地上8階建て、延べ面積約1万8400㎡

(写真:磯達雄)

建築のポイント:安井建築設計事務所の創業者である安井武雄により設計された建築です。建設当時の写真を見ると、街並みから突出して高くそびえる建築であったことがわかります。ところが昭和20年の大阪空襲後の罹災写真では、黒く迷彩柄に塗られた姿を確認することができます。戦火を逃れ再び優雅な姿を取り戻し、登録有形文化財として現在に至っています。

制作のポイント:ファサードの様子はかなり省略していますが、窓の並び、交差点角の曲面隅切り、上階のセットバックなどを表現することにより、慣れ親しんだガスビルらしさを表現しています。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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