週刊折り紙建築クイズ05:昭和初期に流行したアールデコの装飾をちりばめたこの建築は?

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ヒント:皇族・陸軍・政府・民間・公共と、時代ごとに建築主が変わりました。

(制作・撮影:五十嵐暁浩、以下も)

答え
建築名称:東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)
所在地:東京都港区白金台5-21-9
竣工年:1933年(昭和8年)
設計者:権藤要吉(宮内省内匠寮)
規模など:鉄筋コンクリート造、地上2階建て一部3階建て、延べ面積2100㎡

(写真:宮沢洋、下も)

建築のポイント:時代ごとに建築主が変遷した建築です。アールデコ様式のデザインを採用した朝香宮邸として建てられ、戦禍を逃れた後は大臣公邸、国の迎賓館そして美術館へと変遷しました。外観からは想像できないほどのアールデコ様式がちりばめられた宝箱のような建築です。

折り紙建築の制作ポイント:外観ではこの建築の最大の特徴であるアールデコ様式を表現できなくて残念です。しかし、朝香宮殿下のご意向で配置されたという玄関にある一対の狛犬をしっかり表現しました。(五十嵐暁浩)

「週刊折り紙建築クイズ」では、国内の近現代建築の名作を竣工年順に紹介していきます。掲載は毎週水曜の予定。折り紙建築の制作、写真撮影、解説文のいずれも五十嵐暁浩さんです。お楽しみに!

五十嵐暁浩。1962年新潟県生まれ。一級建築士。木原隆明氏に師事し、折り紙建築の創作活動を行っている。著書に『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』(2018年、ブティック社)。五十嵐氏のインタビュー記事はこちら(イラスト:宮沢洋)

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