新たな年に、建築と「空間」の関係を見直し、新たな「建築の誕生」を目指す─山梨知彦連載「建築の誕生」10

 今回は、建築の本質ともいえる「空間」について考えてみた。  いつも不思議に思うのは、「僕ら人類は三次元空間に居るにもかかわらず、空間を直接三次元で把握する術を持たない」という事実である。例えば、建築の設計に際して僕らは […]

「かたちに、かたちで、かたちを問う」──山梨知彦連載「建築の誕生」07:建築の「かたち」とその本質を追及する

■「かたちから入る」  建築のデザインに関わる僕らにとって「かたち」は重要である。  ある大手デベロッパーのトップは「予算が潤沢にあるときは『かたち』で、そこそこあるなら『素材』で、そして足りないときには『色』で勝負だ! […]

化粧/装飾【番外編】:伊藤博之氏設計「天神町place」、最後の一筆の「装飾」が生み出した建築──山梨知彦連載「建築の誕生」06

 前回は、建築デザインの世界ではあまり議論されてこなかった「化粧と装飾」に焦点を当て、その「化粧や装飾」こそが、実は新しい建築デザインを生み出す上で今後大きなテーマになるのではないか、との思いを書かせていただいた。そして […]

「あらわし」によって大型建物ならではのアウラを生み出す──山梨知彦連載「建築の誕生」04:あらわし/化粧

嫌われる大型建物  建築や都市の大型化に対して、疑問符が投げかけられる時代になった。  高度経済成長期の日本では、重厚長大と大量生産が社会の正義であった。建築も都市も「その社会」の要請に応え、大型化した。「大きいことは良 […]