読まれた記事ベスト3は「おにクル」「カンプ・ノウ秘話」「長野県の学校プロポ」──2023年PVランキング+α

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 新年恒例の年間PV(ページビュー)トップ10である。分かりやすく1位から行こう。

◆1位
複合ぶりが圧巻、伊東豊雄氏の「おにクル」は令和のメディアテークである
(2023年12月13日)

(写真:宮沢洋)

 年の瀬の12月半ばの記事なのに、2位を猛追して逆転。「建築」としてはほとんど報道されていなかったので、情報渇望状態だったのだろう。「令和のメディアテーク」という見立ても、ある世代以上にははまったか。

◆2位
祝着工「Spotifyカンプ・ノウ」秘話①“ダークホース”日建設計はこうしてコンペで選ばれた
(2023年10月3日)

 7月にバルセロナで見た現カンプ・ノウの解体工事を見て、帰国後、日建設計に取材。3回シリーズの1話目が一番読まれた。おそらくサッカーファンにも拡散されている。

◆3位
長野県の佐久新校はSALHAUS・ガド建築設計事務所JVに、赤穂総合学科新校は畝森・tecoJVがSALHAUSを抑える
(2023年11月23日)

 長野出身の森清が追っている「NSDプロジェクト(長野県スクールデザインプロジェクト)」のプロポーザルの1つの結果リポート。これは建築専門誌に載っていてもおかしくないガチの建築設計者向け記事。

◆4位
サッカー好き必読! 日建設計が進める「カンプノウ」再生が7年越しで着工、バルセロナ市民注目
(2023年7月7日)

 宮沢がバルセロナに行ったちょうど同じタイミングで日建設計のカンプ・ノウチームに話を聞くことができた。改修のための解体工事が始まったばかりで、その様子に見入るバルセロナ市民↓が報道写真としていい感じ。

◆5位
祝着工「Spotifyカンプ・ノウ」秘話②FCバルセロナ幹部に衝撃を与えた「デッキ不要論」
(2023年10月4日)

 帰国後に書いたカンプノウシリーズの第2弾。個人的には、3回の中でこの回が一番、生々しくて面白いと思う。

◆6位
速報:日建設計が東京オフィスを“実験的大改修”、キーワードは「会社に来たくなる」+「行動変容」
(2023年3月31日)

 宮沢が得意とする即日公開の記事。誰よりも早く書くことには割と自信がある。

◆7位
【速報】「52間」は形の遊びにあらず、建築では14年ぶりグッドデザイン賞大賞が山崎健太郎氏設計「52間の縁側」に(2023年10月25日)

 これも即日公開の記事。早いだけでなく、「建築」の受賞がいつ以来かなど、建築的分析も少しあり。

◆8位
約30年ぶりのF.L.ライト回顧展が豊田市美術館で開催中、隣地には坂茂氏設計の博物館が姿見せ
る(2023年11月15日)

 久しぶりのライト展ということに加え、会場が谷口吉生氏の傑作「豊田市美術館」、さらには隣地に坂茂氏の博物館が建設中ということでよく読まれた。

◆9位
最前線で問う伊東豊雄(前編):「伊東図面が海外流出の引き金に?」と波紋呼ぶ作品展が芝浦工業大学・豊洲で開幕
(2023年9月28日)

 2023年は「水戸市民会館」も開館し、伊東豊雄氏大活躍。

◆10位
アンビルトだけでも50点超え、9月開催「建築家・内藤廣」展@グラントワに内藤氏が全力投球する理由
(2023年5月16日)

 展覧会は大盛況だったと聞く。筆者の周りにも、会場のグラントワを初めて見て感激していた人が多かった。

内藤廣氏(右)と、本展の功労者である島根県立石見美術館の川西由里専門学芸員

◆おまけ
 実は、単純にPVだけでランキングすると、2022年以前の記事でトップ10に入る記事が2本あった。

速報:内藤廣氏設計「紀尾井清堂」を見た! 都心の一等地に「機能のない」光の箱(2021年7月28日公開)

 2年半前の記事。昨年も読まれたが、今年はそれ以上に読まれた。内藤廣展の影響もあるのか。

南三陸町の隈研吾3部作ラストとなる道の駅&震災伝承館が完成、復興でもなぜ隈研吾なのか?(2022年9月22日)

 これはなぜ1年以上たっても読まれるのか、分析不能。

 ちなみに、2022年の年間ランキングはこちら。

 その前の2021年の年間ランキングはこちら。

 それでは、2024年も刺激になる記事、ほっこりする記事がたくさん書けるように頑張ります!(宮沢洋)