室内に「スカイハウス」再現!菊竹後期の傑作「島根県立美術館」で菊竹清訓展開幕

 自粛期間でなかったら、開幕初日に駆け付けたのに…。島根県立美術館で1月22日から「菊竹清訓 山陰と建築」が始まった。報道というものは本来、自分の目で見て咀嚼(そしゃく)して書くのが基本だが、こういう状況なので、お借りした写真で会場の雰囲気をお伝えしたい。

こ、この正方形の空間は…(会場写真:山本大輔)
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分離派に注目04:小説家・津久井五月さん──分離派建築会はアート・コレクティブ的、だからエモい!

【取材協力:朝日新聞社】

京都国立近代美術館で2021年3月7日まで開催中の「分離派建築会100年 建築は芸術か?」展に合わせて、本展をどう見るか、分離派建築会をどう捉えるか、などを3人の方に話してもらった。2人目に登場いただく津久井五月さんは、大学院まで建築を学んだ後、自身の表現の世界をSF小説に求めた人だ。

津久井五月(つくい・いつき):1992年生まれ。栃木県出身。2015年東京大学工学部建築学科卒業。2018年同大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。2017年に中編小説『コルヌトピア』で第5回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞し、作家デビュー(人物・展示写真:宮沢洋)
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ギャラリー・間が約1年ぶりに再開、中川エリカ展に見る「おおらかな細かさ」

 コロナ自粛期間中ではあるが、ちょっとほっとするニュースだ。昨年の3月3日から休館していた東京・乃木坂の建築ギャラリー「TOTOギャラリー・間(ま)」(通称ギャラ間)が、明日1月21日から再開する。展覧会名は、「中川エリカ展 JOY in Architecture」。東京在住だといつでも見られる感じだったギャラ間が長く閉じていると、もやもやとした不安を感じてしまう。ギャラ間は建築関係者にとって「光」である。と、再開の報を聞いて思った。

「丘端の家」の模型の一部(写真:宮沢洋、以下も)
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分離派に注目03:建築家・大西麻貴さん──分離派の建築が「生命的」であることを今考える

【取材協力:朝日新聞社】

「分離派建築会100年」展が京都国立近代美術館で2021年3月7日まで開催中だ。BUNGA NETではこれに合わせて3人の方にインタビューを行った。今回は建築家・大西麻貴さんの後編をお届けする(前編は「堀口捨己の「紫烟荘」は学生時代からずっと好き!」)。

大西麻貴(おおにし・まき):1983年愛知県生まれ。2006年京都大学工学部建築学科卒業。2008年東京大学大学院修士課程修了後、大西麻貴+百田有希 / o+hを共同主宰。2011年東京大学大学院博士課程単位取得退学。2017年〜横浜国立大学大学院Y-GSA客員准教授(人物写真:加藤千佳)
 
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大江匡流リノベの傑作、30周年「山口蓬春記念館」に見る“攻め“の姿勢──大江匡氏を偲ぶ01

 プランテックアソシエイツ代表取締役会長兼社長(当時)で建築家の大江匡(ただす)氏が急逝してもうすぐ1年がたつ。亡くなったのは2020年1月31日。享年65歳。訃報を聞いたときには、あまりに突然のことに本当にびっくりした。亡くなってから1年の間に、大江氏が設計した建築(特に初期のもの)を訪ねて回った。1周忌を前にそのいくつかをリポートしたい。最初に取り上げるのは、私(宮沢)が大江建築の中で最も好きな「山口蓬春記念館」(1991年、神奈川県葉山町)だ。

(写真:宮沢洋、以下も)
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分離派に注目02:建築家・大西麻貴さん──堀口捨己の「紫烟荘」は学生時代からずっと好き!

【取材協力:朝日新聞社】

京都国立近代美術館で2021年3月7日まで開催中の「分離派建築会100年 建築は芸術か?」展に合わせて、本展をどう見るか、分離派建築会をどう捉えるか、などを3人の方に話してもらった。トップバッターは建築家の大西麻貴さんだ。


大西麻貴(おおにし・まき):1983年愛知県生まれ。2006年京都大学工学部建築学科卒業。2008年東京大学大学院修士課程修了後、大西麻貴+百田有希 / o+hを共同主宰。2011年東京大学大学院博士課程単位取得退学。2017年〜横浜国立大学大学院Y-GSA客員准教授(人物写真:加藤千佳)
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分離派に注目01:京都国立近代美術館で「分離派建築会100年展」開幕、驚愕の図面のうまさが発信力の源?

【取材協力:朝日新聞社】

 京都国立近代美術館で「分離派建築会100年展 建築は芸術か?」が1月6日に開幕する(主催:京都国立近代美術館、朝日新聞社)。前日の5日午後に行われた報道内覧会の様子をリポートする。会期は3月7日までの2カ月間。コロナ第3波の拡大で先が読みにくい状況だが、今のところ事前予約の必要はなく、当日行けば入れる。

会場となる京都国立近代美術館。京都市左京区岡崎円勝寺町。市バス「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車目の前(写真:宮沢洋、以下も)
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日曜コラム洋々亭26:「リノベ圧勝、新築頑張れ」“推しケン2020”ベスト5はこれだ!

明けましておめでとうございます。日曜日には少し早いですが、元旦・祝日ということで、2021年の“書き初め”はこのコラムにしました。お題は、2020年に宮沢が見た建築のお薦めベスト5です。

 2020年は独立1年目ということで、時代遅れの人にならないよう、かなり意識的に新作を見に行った(緊急事態宣言期間を除く)。本コラムではその中から、宮沢が「建築関係者・建築好きならばこれは必ず見るべき」とイチオシする建築(推しケン)のベスト5を挙げたい。ベスト5の中では順番がつけづらいので、見た順に紹介する。

(写真:宮沢洋、特記を除き以下も)
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年明け4日間限定の上野「本格模型」巡り、“3展一気見”は1月8日まで

 東京・上野にある3つの国立ミュージアムで、「日本のたてもの」と題した連携展覧会が行われている。3つの施設「国立科学博物館 」「東京国立博物館・表慶館」「国立近現代建築資料館」は会期が微妙にずれており、最注目で最後の登場となった「東京国立博物館・表慶館」の「古代から近世、日本建築の成り立ち」が12月24日に開幕した。3施設は徒歩20分圏内。 1月8日までは3つの展覧会が1日で回れる。ただし、始まるや否や3施設とも年末休館に入ってしまったので、“3展一気見”ができるのは、1月5日(火)〜8日(金)の4日間のみだ。

東京国立博物館表慶館のエントランスで出迎えるのは法隆寺五重塔の10分の1模型(中央)。1932年、「昭和の大修理」に先立って制作されたこの模型は、実際の修理の中心になった大工棟梁の西岡常一が制作に関わった。模型自体が文化財級の精緻さだ(写真:宮沢洋、以下も)
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旧横浜市庁舎で最終見学会、見納めの村野ディテールをリポート

新横浜市庁舎(設計:竹中工務店、デザイン監修:槇文彦)の完成により村野藤吾(1891~1984年)設計の旧横浜市庁舎は、惜しまれながらも今年6月、その歴史に幕を下ろした。一部を残して解体することが決まっている旧市庁舎の見学会が12月18日、19日に行われた。東京工業大学修士課程に在籍する加藤千佳さんが見学会に参加し、今後予定されている保存活用を含めてリポートする。(ここまでBUNGA NET)

市会棟側からエントランスホール「市民広間」を眺める。旧市庁舎の顔とも言えるこの空間はどうなってしまうのか…(写真:加藤千佳、以下も)
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日曜コラム洋々亭25:現代建築に「保存」という言葉はふさわしいか──葛西臨海水族園問題に思う

 既報のとおり、現・葛西臨海水族園の「活用」を要望した陳情が東京都議会で「採択」され、それを受けて日本建築家協会(JIA)が「新設水族園の入り口としての活用」を求める提案を公表した。(詳細はこちらの記事を→葛西臨海水族園「陳情採択」受けJIAが現実路線へ、水槽にこだわらず「ゲート」に

(写真:宮沢洋、以下も)
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越境連載「建築シネドラ探訪」04:「ノースライト」ドラマ化、住宅設計者の心の底を描く異色の推理小説

 2019年に単行本が出版され、ミステリー好きの間で大きな話題を呼んだ横山秀夫氏の小説「ノースライト」がドラマ化された。NHK総合で12月12日(土)午後9時から前編が放送され、12月19日(土)午後9時から後編が放送される。この連載がスタートしたことを祝うかのようなタイミング。「建築士」が主役、「住宅」と「設計事務所」が舞台の濃厚建築ストーリーだ。

原作者の横山秀夫氏(イラスト:宮沢洋)
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葛西臨海水族園「陳情採択」受けJIAが現実路線へ、水槽にこだわらず「ゲート」に

 葛西臨海水族園の保存活用問題がこんなに“前進”していたことを、この会見に出るまで知らなった。日本建築家協会(JIA)が12月17日に東京都庁記者クラブで開いた会見だ。

東京都庁記者クラブの会見場にて。前職ではしばしば足を運んだ会見場だが、 BUNGA NETの取材で足を踏み入れたのは初めて。手前が今回のメインテーマであるJIAの提案資料(写真:宮沢洋、以下も)
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東工大に隈研吾氏の丘状建築「Taki Plaza」竣工、さらに高まる建築濃度を写真ルポ

 東京工業大学の大岡山キャンパス正門入り口付近に、隈研吾氏の設計による国際交流のランドマーク「Hisao & Hiroko Taki Plaza(Taki Plaza)」が完成し、12月12日午後に竣工式が開催された。本格使用は来春(2021年4月)からだが、ひと足先に現状をリポートする。

(写真:宮沢洋、以下も)
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越境連載「建築シネドラ探訪」03:映画「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」、近代の巨匠を憎まれ役に描く大胆視点

「建築シネドラ探訪」の第3回が「LIFULL HOME’S PRESS(ライフルホームズプレス)」で公開されているので、ぜひ!(宮沢洋)

 この映画を試写会で見たとき(2017年)、巨匠 ル・コルビュジエのパンツ一丁姿が強烈過ぎて、正直、内容が頭に入らなかった。女性建築家の草分けであるアイリーン・グレイとはどんな人物だったのか、映画監督は何を伝えたかったのか、今回は何度も巻き戻しながらじっくり見てみた。

(イラスト:宮沢洋)
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衝撃の迷宮的吹き抜け、藤本壮介流リノベーション「白井屋ホテル」を見た!

 正直、これほどびっくりする建築とは思っていなかった。リノベーションに関わる人ならば一度は見る価値ありとお薦めする。今週末、12月12日(土)に開業を迎える群馬県前橋市の「白井屋ホテル」を、矢村功代表の案内でひと足先に見学させてもらった。

(写真:特記以外は宮沢洋)
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ビジネスサイト「JBpress」でも越境連載がスタート、池袋建築巡礼01「池袋二又交番」

「池袋建築巡礼」が面白いということで、メディアの垣根を越えてビジネス系サイト「JBpress」で連載がスタートした。「建築シネドラ探訪」(@LIFULL HOME’S PRES)に続く、一般メディア進出。パチパチパチ。こんなニッチなコラムを広く読んでもらえるのはうれしい限り。実は、この記事はBUNGA NETが正式オープンする前に上げた記事(2020年3月7日公開)なので、まだ読んでいなかった、という人はこの機会にぜひ。(宮沢洋)

池袋二又交番の特徴的な屋根(写真:宮沢洋)

 Office Bungaの事務所のある東京・池袋駅周辺の良質な建築や挑戦的な建築を紹介していきたい。最初に取り上げるのは、池袋西口から徒歩5分(我々の事務所からは徒歩1分)、駅前通りと立教通りの分かれ道に立つ「池袋二又(ふたまた)交番」だ。

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速報!安藤忠雄氏がイタリア『ドムス』誌2021年の編集長に、創刊100周年企画で

 世界で最も影響力のある建築専門誌の1つ、イタリアの『ドムス』で、日本の安藤忠雄氏が2021年の1年間、ゲスト編集長を務めることが発表された。先ほど、12月3日18時(日本時間)にFacebookおよびInstagramで、就任発表がライブストリーミングされた。

(Instagramのライブストリーミングからキャプチャー、下も)
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梓設計がバーチャル空間設計に取り組んだ、スペインのインテリア製品の「バーチャル展示会」後編

【取材協力:スペイン大使館経済商務部】

 インターネット上でスペインの最新のインテリア製品を見られる「バーチャル展示会」の後編である。展示会はICEXスペイン貿易投資庁と駐日スペイン大使館経済商務部が主催するもので、8社が参加。バーチャル空間はブラウザベースでつくられており、VRゴーグルなどは不要だ。

 前編に続いて今回は、出展製品の詳細を見られる「ブランドブース」を訪れてみよう。コンセプト立案から展示デザイン、バーチャル空間の設計までのすべてを手掛けた梓設計に開発秘話も聞いた。

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池袋建築巡礼05:「落水荘」思わす婦人之友社ビル、F.L.ライト直伝・遠藤楽が設計

 「池袋」「フランク・ロイド・ライト」といったら、思い浮かぶのは「自由学園明日館」(1921年、国指定重要文化財)だろう。我がOffice Bungaの事務所から徒歩十数分の住宅街にある“池袋の宝”だ。その南東側にライト風のオフィスビルがあるのをご存じだろうか。自由学園の講堂(設計:遠藤新)ではない。それは南西側。明日館を背にして左手の方にある3階建てのオフィスビルが今回の巡礼地だ。婦人之友社の本社ビルである。

(写真:宮沢洋、以下も)
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スペインのインテリア製品の「バーチャル展示会」が開催中、なんと梓設計が展示空間をデザイン

【取材協力:スペイン大使館経済商務部】

 インターネット上でスペインの最新のインテリア製品を見られる「バーチャル展示会」が開催されている。ICEXスペイン貿易投資庁と駐日スペイン大使館経済商務部が主催するもので、8社が参加。ブラウザベースで、VRゴーグルなどは不要。いつでもどこでも展示会を訪れることができる。梓設計がコンセプト立案から展示デザイン、バーチャル空間の設計までのすべてを手掛けた。

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日曜コラム洋々亭24:3年後には解体開始? 佐藤武夫の旭川市庁舎が問う「クロノデザイン」

 北海道に出張があったので(札幌ではない)、ずっと気になっていた旭川市庁舎(1958年、設計:佐藤武夫)を見に行った。気になっていた、というより後ろめたく思っていた、が正確かもしれない。

(写真:宮沢洋、以下も)
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越境連載「建築シネドラ探訪」02:映画「タワーリング・インフェルノ」、パニックドラマの最高峰にして超高層災害の予言書

「建築シネドラ探訪」の第2回が「LIFULL HOME’S PRESS(ライフルホームズプレス)」で公開されているので、ぜひ!(宮沢洋)

 「建築」の仕事をするようになってから30年、この映画をずっと見たいと思っていた。

建築家役のポール・ニューマンです(イラスト:宮沢洋)
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日曜コラム洋々亭23:歴代1位うかがう「鬼滅の刃」、建築関係者のための5分間講座

 生来のミーハーなもので、大ヒットしている「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」を映画館で見た(コロナ後、初映画館!)。なるほど確かに面白くて、その前段に当たるテレビ版全26話をAmazonプライムで全話見てしまった…。

ファンが納得する絵が描けそうもないので、後ろ姿で逃げました
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浦辺鎮太郎展@横浜赤レンガ、圧倒的な情報量を面白がるための3つのポイント

 「建築家 浦辺鎮太郎の仕事 横浜展 都市デザインへの挑戦」が11月14日から、横浜赤レンガ倉庫で始まった。浦辺鎮太郎(1909~91年)は、岡山県倉敷市を拠点として「倉敷国際ホテル」(1963年)や「倉敷アイビースクエア」(1974年)などの代表作を残した建築家で、横浜市内にも複数の建築を設計した。

倉敷アイビースクエア(1974年)(写真:宮沢洋、以下も)
倉敷国際ホテル(1963年)
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