世界遺産ブラジリア写真ルポ04:JK記念館、ファティマ教会、青の聖堂─西も見応えあり!

 ブラジリアルポの最終回となる今回は、“飛行機の翼”よりも西側を巡る。ブラジリアを訪れる日本人観光客も、西側にあるニーマイヤー建築を見て回る人は少ないようで、旅の情報としては今回が一番貴重かもしれない。

 最初にリポートするのは「メモリアルJK」だ。

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世界遺産ブラジリア写真ルポ03:傑作、ブラジリア大聖堂は「二度完成した」

 いよいよ「ブラジリア大聖堂」(カテドラル・メトロポリターナ)である。オスカー・ニーマイヤーが好きな人に「ブラジリアで見たいものは?」と聞いたら、まず頭に浮かぶのはこれではないか。

(写真:宮沢洋、以下も同じ)
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世界遺産ブラジリア写真ルポ02:魅せる庁舎、見せないミュージアム、渡れない歩行者

 この写真、何の施設かお分かりになるだろうか。オスカー・ニーマイヤーがブラジリアの三権広場近くに設計した建築である。

(写真:宮沢洋、以下も同じ)

 大抵の人は美術館か博物館だと思うだろう。質問するからにはそうではない。答えは、ブラジル外務省庁舎だ。「弓の宮殿」とも呼ばれる。

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世界遺産ブラジリア写真ルポ01:遷都60年!ニーマイヤーの奇跡、三権広場へ

 建築好きの人は、旅に出たくてうずうずしていることだろう。筆者もその1人だが、今は「まだ見ぬ建築」に思いを巡らせ、その日の旅程を描く熟成期間だ。筆者と同じ思いの人のために、おそらく実物を見た人は少ないであろうブラジルの建築群の現状をリポートする。筆者は、幸いにしてコロナリスクがそれほど高まっていなかった今年2月13日~24日の12日間、ブラジル国内を巡った。「いつか本を書くネタに」とも思っていたが、皆さんがいつか旅に出る日の準備のために、見どころと旅のポイントを書き留めておくことにした。

(写真:宮沢洋、以下も同じ)
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4月19日は「飼育の日」、葛西臨海水族園を写真32枚で私的バーチャルツアー

 4月19日が「飼育の日」に正式認定された。もともとは多摩動物公園の飼育係が発案。10年ほど前から葛西臨海水族園など都立の動物園・水族園4園が連携し、4月19日にさまざまなイベントを開催してきた。そしてこの2020年4月12日、一般社団法人日本記念日協会は、4月19日を「飼育の日」として認定登録した。日本記念日協会なんていう組織があったのか!

 それはさておき、新館建設(建て替え?)の話題で注目される葛西臨海水族園(設計:谷口吉生、1989年竣工)も、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、臨時休園が続いている。無観客で今も魚たちの世話を続ける飼育係の方々を思い浮かべつつ、過去に筆者が撮りためた写真でバーチャルツアーへとご案内したい。

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建築系雑誌読み比べ!01:建築知識、Casa BRUTUS、日経アーキ─それぞれの社会性を投影

 4月になったら取材しようと思っていたネタが、ことごとく延期になってしまった。こういうときは、献本いただいた近刊の一気読みでもしようか。と思ったものの、相棒の磯達雄がとんでもない読書家なので、磯を差しおいて書評を書く勇気が出ない…(これを書いているのは前・日経アーキテクチュア編集長で今はフリーの宮沢です)。そうか、じゃあ、雑誌だ。「雑誌評」はあまり目にしないので面白いかも。そして、デジタル化の嵐のなかで頑張る紙メディアの人たちを応援したい!!

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【追加情報あり】3日で達成!第二目標へ>>見返りもGood!“カリスマ学芸員”の遺稿をクラウドファンディングで書籍に

※下記記事のクラウドファンディングは、開始からわずか50時間で目標の130万円を達成しました。目標金額を改めて250万円に設定し直し、当初から計画していた3冊目の本「酒井一光論考集(仮)」の出版資金とするとのこと。下記記事は、4月8日夕方に公開したものです。(2020年4月10日追記)

 「クラウドファンディング」は建築分野でも珍しくなくなってきたが、この時期、こういう前向きな話題で知らない者同士がつながるのは胸にしみるなと思い、情報を共有したい。2018年に49歳の若さで亡くなった大阪歴史博物館学芸員の酒井一光氏。同氏の原稿をまとめた書籍「発掘 the OSAKA」の刊行を目指すクラウドファンディングが2020年4月7日から始まった。「リターン」の魅力もあってか、募集開始から2日間で、既に目標額の50%を上回った(4月8日夕方時点)。

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【追加情報あり】残念!再び休館へ>>金沢建築館でセカンド企画展がそろり開幕、巨匠8組が壁で競う

※谷口吉郎・吉生記念金沢建築館は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年4月11日(土)から5月1日(金)まで臨時休館することを4月7日に発表しました。以下の記事は、4月3日に公開したものです。(2020年4月10日追記)

 いまや日本中の公共文化施設が閉館しているかのような印象があるが、今も平常心を保って通常営業している施設も少なからずある。金沢市の谷口吉郎・吉生記念金沢建築館はその一つだ。

 2019年7月にオープンした同館では、その力量を問われるセカンド企画展、「日本を超えた日本建築―Beyond Japan―」が2020年3月20日から始まった。(同館は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2月29日~3月19日まで休館していたが、3月20日から営業を再開した)

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2020年は“高架下3.0”元年、アルーク阿佐ヶ谷が4月1日オープン

 JR阿佐ヶ谷から高円寺駅に向かって徒歩4分ほどのJR高架下に4月1日、「alːku(アルーク)阿佐ヶ谷」の第1期がオープンする。4月1日の店開きは全12施設(予定)中の3つで、残りは4月上旬から順次オープンしていく。写真は、工事の最終段階の状況だ。

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「築50年でOK」「大胆リノベも可」、太陽の塔など登録文化財へ

 新型コロナウイルス拡大の喧騒のなか、「太陽の塔」が登録有形文化財に内定したことが小さく報じられた。国の文化審議会は3月19日、1970年大阪万博のシンボルである「太陽の塔」(大阪府吹田市)のほか、「旧倉敷市庁舎(現・倉敷市美術館)」、「京都市美術館本館(現・京都市京セラ美術館)」など133件の建造物を登録有形文化財にするよう、文部科学大臣に答申した。夏ごろまでに登録される見込みだ。

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チェコ・デザイン展@京都国立近代美術館は会場構成にも注目! 休館中はニコ美で

 京都国立近代美術館で3月6日から開催予定だった「チェコ・デザイン 100年の旅」展。新型コロナウイルス感染拡大防止のために休館中だが、同館の特定研究員で建築史家の本橋仁氏に案内してもらう機会を得た。展示の仕方を、グラフィックデザイナーの西村祐一氏と一緒に考えたという。

 本展は1900年以降のチェコ・デザインの変遷を、チェコ国立プラハ工芸美術館所蔵の作品を中心とする約250点により紹介するもの。オーストリア=ハンガリー帝国が崩壊し、チェコスロバキア共和国が独立を宣言したのは1918年のことだ。

 京都国立近代美術館は、岡崎市美術博物館、富山県美術館、世田谷美術館に続いて4つ目の会場となる。

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坂倉準三の旧上野市庁舎、民間企業との「対話型」調査で保存なるか

 庁舎の保存というと、「建築界は残したいが自治体は興味なし」という図式が頭に浮かぶ。だが、新庁舎建設後の旧庁舎保存のアイデアを積極的に外部に求めている自治体がある。三重県伊賀市だ。

(写真は新庁舎への移転前の2015年11月に撮影、以下同)

 三重県伊賀市は2019年1月、日建設計が設計した新庁舎に移転した。坂倉準三の設計で1964年に竣工した旧庁舎(竣工時の名称は上野市庁舎)は、新庁舎の計画段階では取り壊しの話が出ていたが、保存を掲げる岡本栄市長が2012年に当選。以後、保存か解体かをめぐる議論が続いてきた。

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この見え方は今だけの「クウェート大使館」、建て替え着手は否定

 「ニュース」が「今を伝える」という意味であるならば、築50年で今も変わらぬ姿であっても、その“見え方”が「今こそ」のものであれば、ニュースとして伝える価値があるだろう…。と、まわりくどい前振りになったが、「在日クウェート大使館」が今、こんなふうに見えている。

 敷地は東京・JR田町駅から西に徒歩10分ほどの住宅街。1970年に丹下健三の設計で完成した。「再開発で手前のビルがなくなり、こんなによく見えるようになった!」とネット上でざわついているので、見に行ってみた。

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池袋建築巡礼02:丹下健三が“負ける建築”を模索した? 「立教大学旧図書館」

 Office Bungaの事務所のある池袋駅周辺の良質な建築や挑戦的な建築を紹介していく。2回目の今回は、初回に取り上げた「池袋二又交番」から西に数分、立教大学キャンパス内で最も池袋駅側(東側)に位置する「旧図書館本館・新館」(現名称はメーザーライブラリー記念館)だ。1960年に丹下健三の設計で建てられたものだ。

 立教大学キャンパス内には、文化財級の建物がごろごろあるので、同大学の建物を語る際にこの建物のことが話題になることは少ない。しかし、この建物は、丹下健三の建築の中でもかなり異色であり、池袋に来たら見る価値がある建築だ。

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池袋建築巡礼01:30年たっても古びないデザイン交番、「池袋二又交番」

 Office Bungaの事務所のある池袋駅周辺の良質な建築や挑戦的な建築を紹介していきたい。最初に取り上げるのは、池袋西口から徒歩5分(我々の事務所からは徒歩1分)、駅前通りと立教通りの分かれ道に立つ「池袋二又(ふたまた)交番」だ。

 1980年代から90年代初頭にかけて展開された東京都の文化デザイン事業、通称「デザイン交番」の1つとして1992年に完成した。デザイン交番は、「町のシンボル」となる交番づくりを目指す事業で、第一線の建築家を起用して20以上の交番が建設された。有名なものには、黒川哲郎+デザインリーグによる「上野警察署動物園前交番」(1992年竣工)や、妹島和世による「調布駅北口交番」(1994年竣工、2008年に解体)などがある。

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建築倉庫のクラシックホテル展、休館前はこんな感じでした!

 東京・天王洲アイルの建築倉庫ミュージアムは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2020年2月29日(土)から臨時休館となっている。「3月31日(火)まで休館を予定しておりましたが、4月1日以降も当面のあいだ休館することといたしました」とのこと。

 建築倉庫ミュージアムでは2月8日(土)から「クラシックホテル展」を開催していた。12件の名ホテル建築について展示するもの。20日ほどで休館になってしまったので、「見に行こうと思っていたのに…」という人も多いだろう。そんな人のために、プレス内覧会時の展示会場の様子をお伝えする。

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グッゲンハイムでAMO+コールハースの都市展が8月14日まで

 ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館で開催中の「Countryside, The Future」を見た。設計事務所 OMAを率いるレム・コールハースと、同事務所の研究機関 AMOが企画監修を担当している。「Countryside(田舎), The Future(未来)」のタイトルが示すように、“非都会”の現状から地球の未来を考える都市展だ。2020年2月20日に始まった。

(写真は2020年2月26日に撮影。以下同)

 館の一部でニッチに展示しているのかと思って行ったのだが、有名な“グルグル吹き抜け”を全部使ってやっている目玉展示だった。

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